演題

PI2-2

進行膵癌に対するGEM+nab-PTX療法の使用経験

[演者] 佐々木 勇人:1
[著者] 松浦 多恵子:1, 下嶋 優紀夫:1, 横山 直弘:1, 櫻庭 一馬:1, 高橋 研太郎:1, 進藤 吉明:1, 齋藤 由理:1, 田中 雄一:1
1:中通総合病院 消化器外科

【はじめに】近年, 転移を有する進行膵癌に対してGEM+nab-PTX療法の良好な治療成績が報告され, 実臨床で普及してきている. またBordrline resectable膵癌を含む局所進行例に対しては, エビデンスは乏しいものの有効な術前治療の一つとして期待されている. 今回われわれは当院で経験した進行膵癌に対するGEM+nab-PTX療法の治療成績を検討した. 【対象・方法】対象は2015年1月から2016年11月まで当院でGEM+nab-PTX療法を施行した9例. 患者背景, 有効性, 忍容性, 予後を検討した. 【結果】平均年齢は73歳(64-79), 男性7例, 女性2例であった. PSは全例0~1であり, 1次治療として8例, 2次治療として1例に施行していた. 切除可能性分類としてUR-M, UR-LA, BRはそれぞれ5例, 1例, 3例であった. 遠隔転移部位は肝4例, 肺1例, 腹膜1例, 骨1例(重複あり). 治療効果についてはPR 2例(腫瘍縮小率:40%, 31%), SD 5例であり, 奏効率22%, 病勢コントロール率78%であった, Grade 3の有害事象として好中球減少4例, 発熱性好中球減少1例, 食欲不振1例, 末梢神経障害1例に認めたが, Grade 4の有害事象は認めなかった. UR-M膵癌5例に関しては, GEM+nab-PTX療法の平均治療期間は5.0か月間であり, 後治療としてはS-1単剤:1例, GEM単剤:1例, BSC:3例であった. 5例中4例が原病死しており, 全生存期間はそれぞれ11か月, 7か月, 6か月, 2か月であった. 生存例1例は現在19か月生存中であり長期生存が得られている. BR膵癌3例中2例が術前化学療法後に腫瘍の縮小を認め, 手術を施行し2例ともR0であった. 残りの1例に関しては, 腫瘍の増大は無かったもののPSの低下, 栄養状態不良をきたし放射線化学療法に移行した. 【結語】進行膵癌においてGEM+nab-PTX療法は安全に施行可能であり, 転移を有する症例はもちろんのこと, 局所進行例にも治療効果が高い可能性がある.
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