演題

PI1-6

膵癌に対し術前放射線化学療法を施行しpCR を得た25例の検討

[演者] 飛鳥井 慶:1
[著者] 秋田 裕史:1, 高橋 秀典:1, 友國 晃:1, 文 正浩:1, 大森 健:1, 小林 省吾:1, 安井 昌義:1, 宮田 博志:1, 左近 賢人:1
1:大阪国際がんセンター

【背景】当センターでは,膵外浸潤陽性膵癌(JPS-T3/T4)に対して術前化学放射線治療(術前CRT)を施行し,良好な成績を得ている.【目的】術前CRTによりpCRが得られた症例の臨床病理学的特徴を検討する.【方法】2002年から現在までに術前CRTを施行したJPS-T3/T4膵癌424例(照射線量50Gy 164例,60Gy 260例)の中で切除後の病理組織学的検討にてpCRと診断された25例について患者背景及び治療成績について検討した.男性14例,女性11例で放射線治療の総線量は50Gyが5例,60Gyが20例であった.腫瘍局在は頭部15例,体尾部10例であった.使用した抗癌剤はgemcitabine(Gem)が18例,S-1が1例,Gem+S-1が1例,Gem+nab-PTXが5例であった.【結果】治療前の腫瘍径の中央値は24.0mm(5-47mm),治療後の中央値は15.0mm(3.7-30mm)で,25例中19例で腫瘍縮小を認めたが,画像上完全消失した症例は認めなかった.局所進展因子ではT3が8例,T4が17例であり,CRT後,画像診断上でDown-stageが得られたのは3例のみであった.治療前のCA19-9は14例(40-3016U/ml)において陽性(>37U/ml)であり,13例でCRT後に陰性化したが,1例は陽性のままであった.FDG-PETを治療前後で施行した8例では,治療前にFDGの取り込み陽性と診断された4例(SUVmax中央値6.3, 3.5-11.6)において,治療後は全例取り込み低下を認め,2例で陰性と診断された.術後観察期間中央値は3.6年(0.15-9.7年)で,25例中3例に再発を来した.再発はすべて肺再発であり,再発時期はいずれも術後2年以降(2.3,2.5,4.7年)であった.【まとめ】pCR症例は腫瘍マーカー・SUVにおいて術前CRTに対する良好なresponseが見られたが,術前画像にてpCRを予想することは困難であった.また約10%に比較的長期経過後に遠隔再発する可能性があり,pCRであっても再発予防の抗がん剤治療を考慮する必要性が示唆された.
詳細検索