演題

胃癌に対して,胃切除を行った75歳未満および以上における,短期及び長期成績の検討

[演者] 天野 新也:1
[著者] 青山 徹:1, 神谷 真梨子:1, 田村 周三:1, 原田 浩:1, 佐藤 勉:1, 大島 貴:1, 湯川 寛夫:1, 利野 靖:1, 益田 宗孝:1
1:横浜市立大学附属病院 一般外科

背景:
急速な社会の高齢化に伴い胃癌患者の高齢化も進んでいるが,高齢者での短期及び長期の手術成績の検討は十分ではない.今回,75歳以上の症例における胃癌に対する胃切除術の短期及び長期の手術成績を75歳未満の非高齢者と比較検討した.

対象及び方法:
2000年4月-2015年7月の間に横浜市大外科治療学で胃癌に対し根治手術を施行した476例を対象とした.短期手術成績は術後合併症率と周術期死亡率を,長期手術成績は5年生存率を検討した.本研究は,当院にIRBで承認された.

結果:
検討の結果,75歳以上の高齢者群は129例,75歳未満の非高齢者群は347例であった.
高齢者群と非高齢者群で,年齢・性別・術式などの背景因子を比較すると,ASA-PSの中央値が有意に高かった(p=0.02).高齢者群と非高齢者群では術後合併症(28.7% vs 30.0%,p=0.780),手術関連死亡(0.78% vs 0.29%, p=0.360)で各々差を認めなかった.
高齢者群と非高齢者群では5年生存率は(31.3% vs 54.8%,p=0.178)で差を認めなかった.

結論:
本検討から,75歳以上の高齢者に対する胃切除は非高齢者と比べてほぼ同等の短期及び長期成績があると考えられた.しかし単施設の後ろ向きの検討であるため,National clinical database などの大規模detabaseを用いた検討や前向き試験でのさらなる検討が必要であると考えられた.

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