演題

当院における切除不能進行胃癌に対するコンバージョン手術による治療成績の検討

[演者] 古田土 高志:1
[著者] 江川 智久:1, 松田 諭:1, 三原 康紀:1, 西谷 慎:1, 半田 寛:1, 小野 滋司:1, 伊藤 康博:1, 渋谷 慎太郎:1, 長島 敦:1
1:済生会横浜市東部病院 消化器センター消化器外科

【背景】切除不能進行胃癌に対する標準治療は化学療法であるが,化学療法が奏効した場合に肉眼的治癒切除を試みるコンバージョン手術の有用性が報告されている.【対象と方法】2008年から2015年に当院で胃癌StageⅣに対して化学療法を実施し,奏効後に肉眼的治癒切除を試みた8例を対象とした.患者背景,化学療法のレジメン,手術成績,予後を検討した.【結果】男性/ 女性は7/ 1例であった.平均年齢は 64.6歳であった.治療前の切除不能因子は腹腔洗浄細胞診陽性/ 腹膜転移/ 肝転移/ 領域外リンパ節転移は2/ 1/ 4/ 1(重複あり)であった.化学療法はDTX+CDDP+S1 / DTX+S1/ S1+CDDP/ トラスツマブ+Cape+CDDP / CTP-11+CDDP/ S1+CDDP→S1+DTXは2/ 1/ 1/ 2/ 1/ 1例であった.効果判定は全例においてRECISTにおけるPRの判定となった.術式は胃全摘術/ 幽門側胃切除術は5/ 3例であった.リンパ節郭清はD1+/ D2/ D2+16a2/ D2+脾摘は2/ 4/ 1/ 1例であった.術中出血量平均は594.5mlであった.手術時間平均は5時間38分であった.術後StageはStageⅠA/ StageⅡA / StageⅢA / StageⅢB / StageⅣは2/ 2/ 1/ 2/ 1例であった.組織学的効果判定はGrade 0/ Grade 1a/ Grade 1b/ Grade 2 / Grade 3は3/ 1/ 1/ 2/ 1例であった.術後合併症(C-D分類GradeⅢa以上)は吻合部狭窄/ 合併症なしは1/ 7例であった.長期成績として2年生存率は100%であり,うち25%は5年間無再発生存であった.長期生存例の特徴としては,治療前の切除不能因子が肝転移あるいは腹腔洗浄細胞診陽性という点,術後病理学的検査にてリンパ節転移個数が0個から2個という点において特徴を認めた.【まとめ】切除不能進行胃癌に対して化学療法が奏効した場合において,コンバージョン手術により長期生存を望める可能性があることが示唆された.
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