演題

教室における進行胃癌における術前化学療法の検討

[演者] 伊達 博三:1
[著者] 村上 雅彦:1, 大塚 耕司:1, 加藤 礼:1, 茂木 健太郎:1, 山下 剛史:1, 五藤 哲:1, 藤森 聡:1, 渡辺 誠:1, 青木 武士:1
1:昭和大学病院 消化器・一般外科

【はじめに】高度進行胃癌に対する術前補助化学療法の有用性に関する報告は増えている.今回,術前補助化学療法を施行し外科的切除を施行した12例について検討を行った.
【対象】2010年1月~2015年8月までに,術前補助化学療法を施行したのち,R0/R1手術を施行した12例を対象とした.検討の対象となる術前補助化学療法の適応は,①bulky N2 or N3,②大きなType3 or 4の症例とした.
【結果】男性:女性=8:4,平均年齢:65.9歳,術式:幽門側胃切除術/胃全摘術=8:4,術前病期Stage ⅡB/ⅢA/ⅢB/ⅢC/Ⅳ=1/4/3/2/2,組織型:tub1/tub2/por/sig/muc/NEC=1/3/5/1/1/1,化学療法レジメン:S1+TXT/S1+CDDP=2/10,RECIST:PD/SD/PR/CR=0/5/6/1,組織学的効果判定:Grade 0/1a/1b/2/3/=1/7/1/1/1,術後再発:あり/なし=6/6,再発形式:腹膜播種/血行性転移/リンパ行性転移=3/1/3
【考察】胃癌に対するNACの予後改善効果について,有効性の証明は未だ示されておらず,胃癌治療ガイドラインでは日常診療としては推奨されていないものの,臨床試験では術前S-1十CDDPの有効性が報告されている.我々の検討でも6例は無再発で経過し,その内3例は5年を経過しており,症例は少ないながらも良好な結果と考えられた.また,無再発で経過した症例の内3例では組織学的効果判定がGrade2以上であり,組織学的効果判定が予後因子となる可能性があるため,組織学的効果の悪い症例では術後のレジメンの変更や分子標的薬を含めた追加が必要になる可能性も示唆された.
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