演題

化学療法施行後に実施したStage IV胃癌手術の治療成績

[演者] 倉橋 康典:1
[著者] 海辺 展明:1, 中尾 英一郎:1, 小澤 りえ:1, 大嶋 勉:1, 仁和 浩貴:1, 竹村 雅至:1, 菊池 正二郎:1, 笹子 三津留:1, 篠原 尚:1
1:兵庫医科大学病院 上部消化管外科

【背景】化学療法の進歩により,Stage IV胃癌の治療奏効例に対するconversion surgeryが増加している.今回,その当科における治療成績を後ろ向きに検討したので報告する.【対象と方法】2008~2016年10月に,化学療法後にR0/1 手術を実施したstage IV胃癌60例を対象に,生存率や治療成績に影響を与える臨床病理学的因子について検討した.【結果】男性38例,女性22例で,年齢中央値は66歳(28-80歳).病理組織学的Lauren分類はdiffuse/intestinal:26/34で化学療法実施対象は領域外LYM/P(CY)/H/その他:29/20/7/4例,複数の非治癒因子を有する症例は4例,単一の非治癒因子症例は56例(93.3%)であった.化学療法の主なレジメンはSP:47例(73.3%),DCS:3例,HER投与は4例,PTXの腹腔内投与は5例に実施されていた.画像上術前効果判定は,CR/PR+SD/PD/不明:0/55/4/1で病理組織学的効果はGrade0,1a/1b,2,3:30/30であった.郭清度はD2/D3/その他:34/24/2であった.術後化療は42例に施行された.37例が再発し,全体の1年/3年生存率は88.1%/51.9%,生存期間中央値は32ヶ月であった.予後に寄与する因子として原発巣への化療組織学的効果や術後化学療法の有無,非治癒因子数による生存率の差は認めなかったが,領域内リンパ節転移ypN2以下(6個以下)の5年生存率は62.4%と良好であるも,領域内リンパ節転移ypN3(7個以上)の5年生存症例はなく領域内リンパ節転移ypN3は有意に予後不良群であった(p<0.001).【結語】化療後に手術して予後が期待できるStage IV胃癌は単一の非治癒因子でかつ領域内リンパ節転移が6個以下であった.

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