演題

局所進行直腸癌に対する集学的治療戦略

[演者] 東海林 久紀:1
[著者] 大串 健二郎:1, 茂木 政彦:1, 大澤 清孝:1, 村田 裕人:2, 浅尾 高行:3, 桑野 博行:4, 高橋 健夫:5, 生越 喬二:6
1:日高病院 外科, 2:日高病院 腫瘍センター, 3:群馬大学 未来先端研究機構, 4:群馬大学大学院 病態総合外科学, 5:埼玉医科大学総合医療センター 放射線腫瘍科, 6:日高病院 臨床腫瘍科

人工肛門を避けるために,pCRを目指し,局所進行直腸癌の治療戦略を検討してきた.pCRに注目し,治療前または第1クール治療後の治療効果予測について検討した.
【対象と方法】
手術前温熱化学放射線療法を行った直腸癌(AV 0-12cm)80例.化学放射線療法はIMRTで,総線量50Gy/25回(2Gy/1回,5回/週),カペシタビン1700mg/m2/日,5日/週,温熱療法は,サーモトロンRF-8 照射を1回/週,5週間施行した.電磁波によるoutput limiting symptomsを予測する予測式(Adjusted R2=0.986, 因子; abdominal wallの厚さ)からの予測初期出力値(Predicted IRO),実際照射出力値の差(RO difference),Dose-volume histogramを検討した.
【結果】
1. CR, PR, SD, PDは,それぞれ,26(32.5%), 32(40%), 8(10.0%), 14(17.5%) であった.最終的には,pCR, grade 2, grade 1-0, CR, PR-SD, PDは,それぞれ,11(13.8%), 20(25.0%), 18(22.5%), 4(5.0%), 12(15%), 14(17.5%)であった.3年 Non-Progression Disease率は,CR→grade 3 (n=6),CR→他 (n=2)は100%で,3年生存率は87.5%(他病死1例),100%であった.
2. GTV ≤32 cm3で,predicted IRO ≥ 721 Watt,または,RO difference ≥77 Wattでは,pCRは50%(CR, 85.7%),50%(CR, 75%)であった.GTV ≥80 cm3で,Predicted IRO≥ 721 Watt,または,RO difference ≥77 Watt患者では,pCRは18.2%,42.9%であった.
【結論】
身体所見,腫瘍サイズにより治療効果が異なった.治療前または第1クール治療後に,化学放射線治療効果予測が可能であると考えられた.Small tumor (GTV ≤32cm3) でIRO ≤721 Watt またはRO difference ≤77 Watt 患者は,化学放射線のみ,large tumor (GTV≥80cm3) でIRO ≥721 WattまたはRO difference ≥77 Watt の患者は温熱療法付与の適応と考えられた.
詳細検索