演題

RS3-172-18-3

直腸脱に対するRPSによる腹腔鏡下直腸固定術

[演者] 矢部 信成:1
[著者] 村井 信二:1, 吉川 貴久:1, 尾戸 一平:1, 小澤 広樹:1, 清水 裕智:1, 北里 憲司郎:1, 小島 健司:1, 長谷川 博俊:2, 北川 雄光:2
1:荻窪病院 外科, 2:慶應義塾大学医学部 一般・消化器外科

直腸脱に対しての治療は手術であるが患者の多くが高齢者ゆえ,一般的に全身麻酔下の手術が敬遠され,経肛門・経会陰手術をはじめ統一した術式となっていないのが現状である.経腹式直腸固定術は経会陰式手術よりも根治性は高い.近年,直腸癌に対する腹腔鏡下手術の定型化がなされており,高齢者に対する腹腔鏡下手術も積極的に行われている現状がある.高齢者ゆえの全身麻酔の術前評価は当然肝要であるが,全身状態が良好であれば低侵襲である腹腔鏡下手術が本疾患において適応があると考えられ,当院では積極的に腹腔鏡下直腸固定術を行っている.臍にEZアクセスを装着し,5mmのトラカールを2本装着.右側腹部に5mmのトラカールを1本の2ポートのRPSで行う.視野展開が困難なときには左側腹部のトラカールを1本追加する.直腸癌同様に内側アプローチにて直腸後壁は自律神経に注意しつつ肛門挙筋のレベルまで剥離する.前壁,側方も充分に剥離し,直腸を挙上する.仙骨岬角の骨膜組織に2針縫合固定を行う.原則として腸切除は行っていない.2016年12月までで15例の直腸固定術を行っている.年齢中央値は84歳,手術時間の中央値は131分であった.術後創痛も少なく,早期の退院が可能で何より手術関連死や再発は認めていない.患者のADL改善に本術式は有効と考える.
詳細検索