演題

RS3-171-18-3

当院における大腸癌へのreduced port surgeryの実際と工夫

[演者] 豊川 晃弘:1
[著者] 前田 哲生:1, 金光 聖哲:1, 田村 太一:1, 宗 慎一:1, 若原 智之:1, 吉川 卓郎:1, 芦谷 博史:1, 土田 忍:1, 植野 望:1
1:淀川キリスト教病院 外科

【目的】単孔式手術の整容性は従来の手術に比べ格段に優れている .しかしながら鉗子操作の可動域が狭い,鉗子・スコープの干渉がある等の従来法以上の困難性がある.単孔式手術の難度を低減する有用な方法として当院ではReduced Port Surgeryとして<TANKO+1>を2009 年5 月より導入し,右側大腸,早期がんから導入し,現在は左側結腸,進行がんに対しても順次適応を拡大している.適当部位は右側,S 状結腸,直腸癌で径4cm 以下のBulky ではない病変に適応している.今回,当院における大腸癌へのreduced port surgeryの現状について報告する.【経過および手技】単孔導入初期は<TANKO+1>としてドレーン挿入予定部に5mmのポートを挿入し,計4ポート で行い10例の回盲部切除を行った.現在は3mm細径ポートを使用し<TANKO+1>として手術を行っている.手技は右側結腸では内側アプローチ変法を左側結腸では内側アプローチで行っている.
【結果】TANKO-LAC症例は115例(盲腸部分切除5例,回盲部切除55例,右半結腸切除30例,S状結腸切除15例,高位前方切除10例)である.平均リンパ節郭清個数は12-45個(平均19個) ,出血量は少量-75gr(平均10gr),術後在院期間は6-14日(平均8.3日)であった.合併症は術後腸管麻痺を2例,創関連SSIを2例に認め,縫合不全は認められなかった.【結語】下部直腸を除くほぼすべての部位の大腸癌に対して,単孔式腹腔鏡下大腸手術は安全に施行可能であり,大腸癌に対する低侵襲治療の選択肢の1つとなりうると考えられた.特に右側結腸癌におけるReduced Port Surgery は従来法と変わらない安全性と根治性を有する有用なアプローチ法と考えられる.今後,縫合器の進歩により直腸に関しても安全な手術が可能となると考えられた.
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