演題

RS3-171-18-2

横行結腸癌に対する単孔式内視鏡手術の工夫

[演者] 鄭 充善:1
[著者] 大塚 正久:1, 鈴木 陽三:1, 古川 健太:1, 益澤 徹:1, 岸 健太郎:1, 種村 匡弘:1, 赤松 大樹:1
1:大阪警察病院 外科

【はじめに】近年,大腸癌に対する単孔式内視鏡手術(Single-port surgery, 以下;SPS)は安全に施行可能であるとの報告が散見されるが,これらはC/A/S/RSの腫瘍を対象としており,横行結腸癌に対するSPSの成績は不明である.【目的】当科における横行結腸癌に対するSPSの工夫について供覧し,短期・中期成績について報告する.【手術手技】プラットフォームはlap protectorとEZaccessを使用.ポートは5㎜,5㎜,10㎜の3ポートで10㎜先端彎曲腹腔鏡を使用する.頭側アプローチで肝彎曲部を受動後,SMVを確認.尾側から頭側へ向かってsurgical trunkの廓清開始.基本的には,SMVに流入する血管処理を先行し,中結腸動脈の処理は最後に行う.廓清すべき組織を患者の右側から左側へページをめくるように施行する.廓清終了後は対外操作で腸管を切離・吻合する.【対象】2010年1月から2015年12月までの間にSPS施行した横行結腸癌75例.【方法】SPS導入以前のMPS施行症例を対照として,短期成績・中期成績について比較検討した.【結果】短期成績:SPSの手術時間は185分,出血量は少量,廓清リンパ節個数は25個(いずれも中央値).MPSへの移行は1例.開腹移行は認めなかった.MPS群と比較すると,SPS群は手術時間が短く,出血量・術後合併症に差がなく,術後在院日数が短かった.病理学的所見・リンパ節転移・TNMステージに差はなかった.中期成績:追跡期間中央値は28か月. 2年Disease free survivalはSPS群;91.1%,MPS群;94.9%で,両群に差を認めなかった.【まとめ】当科における横行結腸癌に対する単孔式内視鏡手術の工夫について供覧し,その成績について報告した.横行結腸癌に対する単孔式内視鏡手術は,従来の腹腔鏡手術と比較しても短期・中期成績ともに遜色ない結果であり,安全に施行可能である.
詳細検索