演題

RS3-171-18-1

右側結腸病変に対する単孔式腹腔鏡下結腸切除術の有用性

[演者] 大渕 徹:1
[著者] 松尾 徹平:1, 菅野 将史:1, 安藤 太郎:1, 武田 大樹:1, 米澤 仁志:1, 舩渡 治:1, 小林 慎:1, 髙金 明典:1
1:函館五稜郭病院 外科

【目的】単孔式腹腔鏡下結腸手術(以下SC)は,術後腸管癒着や術後創痛の軽減に寄与する可能性があるが, 操作鉗子の可動域制限や術野展開に困難を伴う. 一方で, 術者とスコピストのみで施行するSCは外科医不足を補完しうる可能性があり従来法(腹腔鏡補助下結腸切除術, 以下CC)との手術成績を比較しSCの妥当性を検討する.
【対象/方法】2010年1月から2016年11月までに当院で施行した肝彎曲部の横行結腸病変を含む右側結腸病変に対しSC群23例と, 同時期に従来法を施行したCC群23例(術者が卒後5年目以下の症例は除外)の手術成績を後方視的に比較し検討した. SC群ではD3郭清を要する進行癌や, 肥満症例,高度癒着が想定される開腹手術既往例は除外とした.SC群では,臍部よりMultichannel-Portを挿入し, 5mm-Flexible-Scope,LCSを使用し,スコピストは研修医とした. CC群では,4Portを基本とし10mm-Flexible-Scopeを用いた.両群とも内側アプローチを基本とし血管はclipping後に切離し, 再建は創外へ腸管を誘導しFEEAとした.
【成績】平均年齢(SC群 vs. CC群)は69.5±8.4 / 70.7±13.4歳 (p=0.248), 性別(男/女)は10/13 vs. 8/15 (p=0.488), ASA分類は,1.5±0.6 / 1.9±0.6 (p=0.068), BMI 21.7±2.6 / 23±3.4 (kg/m2) (p=0.258)であった. 腫瘍の局在(V/C/A/T)は,2/10/8/3 vs. 0/4/18/1例(p=0.02)であった. SC群では全例でSCを完遂した. 従来法への移行や開腹移行,合併症(Clavien-Dindo 分類Grade2以上)は認めなかった. 平均手術時間(148.9±43.4 / 175.8±57.1分, p=0.149), 出血量(15±31.2 / 126±381ml, p=0.074),郭清リンパ節数(16.2±8.5 / 21.9±15.5個, p=0.224),術後食事開始日の中央値は3/ 2日(p=0.001),在院日数(7±1.8 / 8.5±1.5日, p=0.008)であり, SC群でのクリニカルパスからの逸脱例は認めなかった.fStage(0/1/2/3/4)は,16/6/0/0/1 vs. 0/5/9/7/2であった(p<0.001). 手術に要した外科医は,2.3±4.4/3人(p<0.001)であり優位にSC群で少なかった.
【結語】適応を限定する必要があるが, SCは安全に施行可能である.
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