演題

RS3-169-18-6

腹腔鏡下肝切除術におけるReduced port surgery導入と意義

[演者] 吉岡 正人:1
[著者] 谷合 信彦:1, 川野 陽一:2, 清水 哲也:1, 近藤 亮太:1, 金谷 洋平:1, 神田 知洋:1, 松下 晃:1, 中村 慶春:1, 内田 英二:1
1:日本医科大学付属病院 消化器外科, 2:日本医科大学千葉北総病院 外科

【緒言】腹腔鏡下肝切除術(LLR)は,肝臓器特異性ゆえにそのアプローチ方法は完全鏡視下,用手補助下,Hybridなど多岐にわたる.亜区域,葉切除といったMerger hepatectomyも保険収載されたことを受けて今後さらに発展すると予測される.当科では2016年12月までに175例のLLRを行い,その手技を定型化してきた.また,部分切除や外側区域といった術式に対してはReduced port surgery(RPS)の導入,実践をしてきた.今回,当科におけるLLR手技,RPS導入の工夫をビデオにて供覧する.【症例・対象】2016年12月までに当科で行った腹腔鏡下肝部分切除139例,外側区域切除26例中,TANKO手技を含めたRPSを導入した36例.男女比25:11,年齢中央値72.5歳,疾患は,肝細胞癌21例,転移性肝癌14例,その他1例.【手術手技】当科でのLLRのポートは,最低5本が必要で,右側肝切除,左側肝切除によってポート配置を変えていた.しかし,RPSの導入に伴い,左肝切除と右肝切除でポート配置を統一し,臍を3cm切開しopen法にて開腹,マルチアクセスであるE・Zアクセスを臍に装着,それよりカメラポートを含めた2ポートとPringle阻血用タニケットもに挿入することで,余計なポート創を省いた. 肝離断は,表層にはLCS,深層にはCUSAを使用し,脈管の確実な露出と,クリップによる結紮を行っている.止血操作には2つのソフト凝固システムの併用,ボール型と吸引管にソフト凝固が附属したデバイスを同時に使用することで,TANKOを含めたRPS手技を可能とした. また,気腹装置にエアシール・イントロジェント・フローシステム導入使用することで,キューサーの吸引システムを開腹術と同じモードで使用可能となり,術野がクリーンな状態に保つことが可能で,術中ストレスの軽減にも繋がる.【結語】RPS導入したLLR後期群36例と従来法の前期群において,手術時間,出血量,術後の在院日数において有意差はなく,整容面においてもRPS導入は,有用であると思われた. また,術式に関わらずポートポジションを統一にすることは,手技の定型化とRPSの発展に重要である.
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