演題

RS3-167-18-5

Reduced-port laparoscopic total gastrectomy (RPLTG) の工夫と治療成績

[演者] 南澤 恵佑:1
[著者] 國崎 主税:1, 宮本 洋:1, 平井 公也:1, 田中 優作:1, 佐藤 渉:1, 小坂 隆司:1, 湯川 寛夫:1, 大田 貢由:1, 遠藤 格:2
1:横浜市立大学附属市民総合医療センター 消化器病センター, 2:横浜市立大学 消化器・腫瘍外科学

【目的】Reduced-port laparoscopic distal gastrectomy(RPLDG)における視野展開とエナジーデバイスの使用方法の工夫について,治療成績の検討からその有用性を明らかにする.

【手技】臍部に40mmの小開腹創をおきOCTOTM Port(30mm)を留置,さらに右側腹部に12mm portを1本留置する.RPLDG ではport数が少なく,少ない鉗子で良好な視野を得るために,立体感のある視野展開が求められる.

【対象と方法】2006年4月~2016年8月の期間に同一術者が施行したRPLTG 104例(R群)とconventional Laparoscopy-assisted total Gastrectomy (cLATG;5-ports+5cm小開腹創) 74例(C群)の治療成績について,背景および術後短期成績をretrospectiveに比較検討した.

【結果】患者背景は(R群vs C群),男女比 (71.2/28.8 vs 66.2/33.8, p=0.37),年齢(歳)(69.3 vs 67.5, p=0.14),BMI(kg/m2)(23.3 vs 23.1, p=0.25),PNI(54.1 vs 53.5, p=0.62)では差を認めなかったが,併存疾患(%) (68.3 vs 83.8, p=0.02),開腹歴(%)(7.7 vs 17.6, p=0.04),cStage(I:II~IV)(%)(76.9:23.1 vs 90.5:9.5, p=0.03)では差を認めた.
術中因子は,R群で手術時間(min) (313.5 vs 270, p=0.001),リンパ節郭清時間(min) (162 vs 132, p=0.001),再建時間(min) (92 vs 80, p=0.03)で有意に長かったが,全出血量(ml) (74 vs 105.5, p=0.16)は,R群において少ない傾向にあり,再建時出血量(ml)(18 vs 50, p=0.001)は有意に少なかった.
術後短期成績は,C-D 分類でGrade III以上の合併症(%) (11.5 vs 20.3, p=0.11)で,吻合部縫合不全(%) (7.7 vs 14.9, p=0.127),膵液瘻(%) (3.8 vs 4.1, p=0.95),吻合部狭窄(%) (3.8 vs 1.4, p=0.32)でいずれも差はなかった.また,在院日数(日) (13. vs 16, p=0.008)はR群で有意に短く,在院死は両群ともなかった.なお,再手術(%)はC群3例で(p=0.04)で縫合不全2例・絞扼性イレウス1例であったが,LATG導入初期の症例であった.

【結論】RPLTGは立体感のある視野展開とエナジーデバイスの使用方法の工夫により,審美性に優れ,かつcLATGと同等の治療成績である.
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