演題

RS2-108-18-3

腹腔鏡下腹壁瘢痕ヘルニア修復術 -再発を減らすためのメッシュ選択とメッシュ固定法-

[演者] 中野 敢友:1
[著者] 井谷 史嗣:1, 三村 直毅:1, 小川 俊博:1, 永井 康雄:1, 原野 雅生:1, 松川 啓義:1, 小島 康知:1, 塩崎 滋弘:1, 岡島 正純:1
1:広島市立広島市民病院 外科

腹壁ヘルニア手術における最大のnegative outcomeは再発である.
基本的な手術手技としては,腹腔鏡下3ポート,癒着剥離後にヘルニア門の数と大きさを評価,ヘルニア門の全周にわたり約4-5cmのオーバーラップ部分を加えてメッシュサイズを選択,メッシュの周囲に非吸収糸を縫合固定して皮下で腹壁に固定後に,全周をおよそ2cm間隔でタッキング固定している.
前任地にて施行した98例ならびに当院にて施行した34例,計132例中,再発を5例に認めている.再発の原因としては,メッシュのオーバーラップ不足が2例,下腹部でのメッシュ固定不良およびメッシュ収縮によるもの1例,側腹部の大きなヘルニアでメッシュ固定不良によるもの1例,瘢痕ヘルニア修復時にメッシュ被覆を行わなかった創部からの再発が1例であった.
メッシュの選択に関しては,素材,pore size,収縮率などを考慮し,現在のところSymbotexTMを使用している.しかしlarge poreであるためにタッカーがメッシュを貫くことを手術時に経験している.従ってメッシュ固定に関しては,非吸収糸による全層固定が必須と考えており,現在最低4本の糸を用いるようにしている.
また,漿液腫・感染・再発・bulging予防,腹壁機能の改善などを目的として,無理なく閉鎖できる症例に対しては,ヘルニア門閉鎖も施行している.非吸収糸による結節縫合閉鎖後にメッシュ固定を行うが,ヘルニア門を閉鎖した場合は,左右のオーバーラップは最低7.5cm確保するようにしている.
十分なオーバーラップと確実なメッシュ固定ができた症例においては再発は認めていないが,長期予後については引き続き経過観察が必要である.
詳細検索