演題

RS2-108-18-1

当科における腹腔鏡下腹壁瘢痕ヘルニア修復術の工夫 -再発ゼロを目指して-

[演者] 四方 祐子:1
[著者] 淺野間 理仁:1, 荒川 悠佑:1, 小笠原 卓:1, 黒田 武志:1, 山崎 眞一:1, 三宅 秀則:1
1:徳島市民病院 外科

【はじめに】腹壁瘢痕ヘルニアにおいて腹腔下修復術(LVHR)は開腹手術と比較し感染予防において優れており,当科では第一選択としている.当科における手術手技の詳細を報告する.
【方法】1.ポート挿入~癒着剥離:1st portは通常Palmer's pointから12mm portをopen法で挿入する.計3~5 portとしてヘルニア門周囲の癒着剥離を行う.2.ヘルニア門測定:気腹圧を4~6mmHg程度として,体外からカテラン針を挿入して行う.ヘルニア門の正確なサイズ測定がmesh選択に重要である.3.ヘルニア門閉鎖:以前はヘルニア門の閉鎖は行っていなかったが,現在は3cm程度の小開腹をおいて直視下に2号の非吸収糸を用いて単結節で閉鎖している.ヘルニア門閉鎖は非閉鎖に比べ術後早期の疼痛は強いが,mesh bulgingの予防や腹壁機能の回復などの面で,長期的にみれば有益であると考えている.4.mesh選択と腹腔内への挿入・展開:meshはもとのヘルニア門の大きさから3~5cmオーバーラップするようにトリミングする.Meshを左右の端から中心にむかって丸めた状態で糸で固定する.さらにMeshの中央部と頭側端,尾側端に支持糸をかけておく.この状態で腹腔内に挿入し,まずヘルニア門の中心にメッシュの中央部の支持糸を釣り上げる.さらに頭側端と尾側端の支持糸も体外に引き出すことで,meshが本来被覆すべき部位からずれることを防ぐ.次にmeshを丸めた状態で固定していた糸を左右片方ずつ外し,meshを展開する.Meshの辺縁とヘルニア門周囲を吸収性のタッカーを用いてdouble crown法で固定する.さらに最低4か所非吸収糸で全層固定を追加する.
【結果】2015年7月から2016年11月までに計6例の腹腔鏡下腹壁瘢痕ヘルニア修復術を行った.手術方法はIPOMが2例,IPOMplusが4例だった.年齢は78.5歳(65~84歳),手術時間は138分(110~182分),術後在院日数は9.5日(7~12日)だった.術後再発は認めなかった.
【結語】腹壁瘢痕ヘルニアの再発を防ぐためにはmesh選択とその展開,固定が最も重要である.実際の手術ビデオを供覧して報告する.
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