演題

RS2-104-18-4

再発鼠径ヘルニアに対する経腹的腹膜前修復法(TAPP)の検討

[演者] 堤田 英明:1
[著者] 宇都 光伸:1, 上村 万里:1, 上村 俊朗:1
1:医療法人恵愛会 上村病院

鼠径ヘルニア再発症例に対する術式の選択に関しては,現在統一した見解が得られていないのが現状である.当院では,2008年3月から2016年11月までの460例のうち再発症例23例(前方からのメッシュ4例,TAPP再発2例,メッシュなし14例,幼少時のPotts 法3例)にTAPPを施行し,良好な成績を得ている.前回の手術にてメッシュを使用していない症例では,癒着が中等度あり,剥離操作により腹膜が脆弱になりやすいが,慎重な剥離操作により通常通りマイクロバルメッシュにて固定し,平均手術時間124分と延長を認めたが,良好な術後経過であった.前回手術時にメッシュを使用している症例では,ヘルニア門のみを剥離し,トリミングしたプロリンメッシュにて補強した.メッシュの近傍にヘルニア門を認める症例では,メッシュと腹膜の剥離は不可能と考えメッシュの前面を適度に剥離し,腹膜と癒着したメッシュをタッカーの固定できるまでに剥離し脱転する.ヘルニア門に合わせてトリミングしたメッシュをタッカーにて固定していく際に,前回手術時のメッシュの近傍部位では固定する組織がないことあり,この場合には,脱転したメッシュそのものに,前面よりタッカーで固定する形となる.メッシュ使用後再発の6症例も手術時間139分で,術後経過は良好であった.再発鼠径ヘルニアに対するTAPPは,ヘルニア門の位置確認が容易なことから,剥離すべき部位の同定が容易である.それにより難易度が高いメッシュ近傍からの再発症例にも有用であり,第一選択となり得る術式と考える.
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