演題

RS2-104-18-2

再発鼠径ヘルニアに対する腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術 (TAPP) の検討

[演者] 若林 正和:1
[著者] 木村 友洋:1, 藤平 大介:1, 船津 健太郎:1, 原 英則:1, 保刈 岳雄:1, 相崎 一雄:1
1:相模原協同病院 消化器病センター

【はじめに】当院では2013年より腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(Trans-abdominal pre-peritoneal repair: 以下, TAPP)を導入し, その診断能の高さから再発症例へも適応を拡大してきた. 今回, 当院での再発鼠径ヘルニアに対するTAPPについて検討したので報告する.
【方法】2013年2月から2016年10月の期間(3年9か月)で, 199症例, 250病変にTAPPを施行した. そのうち再発例に対するTAPP17例, 19病変について, 患者背景, 初回術式, ヘルニア分類, 手術時間, 出血量, 術後在院日数, 合併症などを検討した. 基本的なTAPPの戦略としては, 初回手術時の腹膜前腔操作の有無により決定した. すなわち腹膜前腔操作がされていなければ通常のTAPP同様の剥離やメッシュ留置を行い, 腹膜前腔操作がされていればヘルニア門周囲の剥離およびメッシュ留置を行う方針とした.
【結果】男性15例, 女性2例で, 年齢中央値は69歳であった. 片側15例, 両側2例であった. 初回術式は, 組織縫合法12病変, Mesh Plug法3病変, TAPP3病変, UHS法1病変であった. ヘルニア分類は, Ⅰ型5病変, Ⅱ型9病変, Ⅲ型3病変, Ⅳ型2病変とⅡ型再発が多かった. 手術時間中央値は, 片側例で89分であり, 両側例で208分であった. 全例でメッシュを使用して治療し, 腹膜の縫合閉鎖は可能であった. 出血量は少量であり, 術後在院日数中央値は1日であった. 観察期間は中央値で16か月と短いが, 現在のところ術後再再発を含む合併症は認めていない.
【結語】再発鼠径ヘルニアに対するTAPPは, 腹腔鏡による観察を活かした再発形式の評価や確実な診断および修復が可能であり, 有用な術式であると考えられた.
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