演題

RS3-114-6-5

腹腔鏡下膵頭十二指腸切除の安全性と現状

[演者] 前田 敦行:1
[著者] 金岡 祐次:1, 亀井 桂太郎:1, 高山 祐一:1, 深見 保之:1, 高橋 崇真:1, 尾上 俊介:1, 宇治 誠人:1
1:大垣市民病院 外科

【目的】当院で導入,実施した腹腔鏡下膵頭十二指腸切除(LPD)を後方視的に解析しその安全性を検討した.【方法】2016年7月の施設認定取得,導入以来同年11月までに8例のLPDを実施した.術者とカメラオペレーターの2名は開腹膵頭十二指腸切除およびadvanced laparoscopic surgeryを各200例以上経験したスタッフに固定し,6~7ポート下にsealing機能を持つ超音波凝固切開装置を用いて行った.【手術手順】1)十二指腸授動後,十二指腸を切離,2)膵臓下縁で上腸間膜静脈を同定し,膵・門脈間を剥離3)総肝動脈,固有肝動脈を同定し胃十二指腸動脈を切離,4) Treitz靱帯から約10cmの空腸を切離し,腸沿いに間膜およびTreitz靱帯を切離,4)空腸を右方へ引き出し,膵を門脈の前面で自動縫合器を用いて切離,6)下膵十二指腸動静脈を切離し,上腸間膜動脈右方で神経叢を温存するように頭側へ切離を続け,最後に後上膵十二指腸静脈を切離,7)胆嚢摘出,胆管切除.8) 6~10cmの上腹部切開創から病変臓器を摘出し,直視下に膵腸粘膜吻合再建を実施(ロストステント),9) 再気腹・鏡視下に胆管空腸連続吻合(ステントなし),10)再度,小切開創から直視下に十二指腸空腸吻合.11) ドレンを膵腸吻合部とMorrison窩の2箇所に留置.パスでは術後19日目に退院.【成績】年齢中央値60.5歳(範囲45-80),男女各4例,BMI 21.3 kg/m2 (17.5-27.9),適応はNET 3例,十二指腸乳頭部癌2例,IPMN 2例,十二指腸癌1例,腫瘍最大径2.0cm (0.5-8.6).手術時間290分(236-363),出血175g (45-300),在院期間19日 (12-57),合併症(Clavien-Dindo, > Grade2)は4例(50%, いずれも膵液瘻Grade B).【結論】LPDは導入後間もない手技ではあるが,開腹と腹腔鏡の経験を重ねた施設で確実な手技を組み合わせることにより安全かつ短時間に実施可能である.
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