演題

RS3-148-14-5

IVR支援下の腹腔鏡下系統的肝切除の可能性についての検討:パイロット試験

[演者] 上野 昌樹:1
[著者] 速水 晋也:1, 川井 学:1, 廣野 誠子:1, 岡田 健一:1, 宮澤 基樹:1, 清水 敦史:1, 北畑 裕司:1, 宮本 篤:1, 山上 裕機:1
1:和歌山県立医科大学医学部 外科学第二教室

【はじめに】系統的肝切除において,術中に切除すべき区域を正確に把握することが大切である.従来,切除領域の責任グリソン枝の血流遮断による変色域の観察,あるいはエコーガイド下の穿刺・色素注入による染色域の観察で,区域を把握していた.これらの方法を鏡視下肝切除においても適応するわけであるが,操作制限のある鏡視下環境においては,必ずしも完遂できるわけではない.今回,interventional radiology (IVR)の支援下での鏡視下系統的肝切除に関するPilot試験を行っているので報告する(UMIN000023952).【対象】腹腔鏡下系統的肝切除が予定された患者.同意を得られた症例に対し,IVR支援下の系統的肝切除を実施した.【方法】肝脱転などの実質離断前準備を終了ののち,IVRを実施.切除予定動脈枝の根部までカテーテルをカニュレーションの後,ICG含有ジェルパート溶液にて支配領域の動脈枝を塞栓し,ICGの蛍光観察を行った.【結果】4例の系統的肝切除に実施した(S6亜区域切除2例,S8vent区域切除1例,S8dor+S5vent区域切除1例).注入直後より支配領域の実質の蛍光が観察され,明瞭に切除予定部位のマーキングが可能であった(図A).この蛍光コントラストは,手術中維持され(図B),また,実質内においても,切除側離断面と残肝側離断面との間に蛍光コントラストを持続的に確認することができた(図C).【まとめ】IVR支援により,持続的に切除すべき区域を把握することができ,術中のナビゲーションツールの一つになりうると考えられた.

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