演題

RS2-79-12-1

PDにおける膵管no stentでの膵空腸端側連続2層吻合(陥入法)の有用性

[演者] 渡野邉 郁雄:1
[著者] 河合 雅也:1, 宮野 省三:1, 小坂 泰二郎:1, 町田 理夫:1, 北畠 俊顕:1, 須郷 広之:1, 李 慶文:1, 児島 邦明:1
1:順天堂大学附属練馬病院

【目的】当科では膵頭十二指腸切除(PD)後の膵腸吻合を膵管no stentの膵空腸端側連続2層吻合(陥入法)で行っている.陥入法での膵腸吻合は現在の日本でのPD術後の再建術式としてはメジャーではない.当院では陥入法を端側で行っており,この吻合法の有用性を術後膵液漏(POPF)や胃内容排泄遅延(DGE)の発生,術後在院日数(POS)の結果をふまえて報告する.
【方法】膵腸吻合は残膵を後腹膜から十分に剥離した後に吊り上げ空腸を切開し,内層を4-0モノフィラメント吸収糸による連続縫合,外層を3-0非吸収糸の単結節縫合の端側連続2層吻合(陥入法)で行っている.ドレーンはwinslow孔と膵腸吻合部に閉鎖式低圧持続吸引を留置.これら当院で行っている膵管no stentでの膵空腸端側連続2層吻合の有用性について検討を行った.
【対象】膵管no stentによる膵空腸端側連続2層吻合を行ったPD症例71例(soft pancreas は40例)を対象とした.術式はPpPD 59例,PD 11例,SSpPD 1例で原疾患は胆管癌25例,膵癌21例,乳頭部癌8例,IPMN 8例,十二指腸癌3例,P-NET 3例,GIST 2例,転移性膵癌1例.
【結果】POPFなしは37例(52.1%),Grade A 26例(36.6%),Grade B 6例(8.5%),Grade C 2例(2.8%). Soft pancreas症例はPOPFなしが13例(32.5%),Grade A 21例(52.5%),Grade B 6例(15.0%).DGEは4例(5.6%)に認めた.POSは全体で30.2日(Soft pancreas症例で29.6日).膵液漏なしで23.2日,Grade A 32.6日,Grade B 35.7日,Grade C 109.5日.Soft pancreas症例と非soft pancreas症例のPOSに有意差なし.術後出血は2例(1例は門脈血栓症を併発)に認めた.在院死亡なし.
【結語】PDにおける膵管no stentでの膵空腸端側連続2層吻合(陥入法)は術後膵液漏発生において良好な成績であった.この手技は簡便で安全な吻合法であり若手外科医に導入しやすいと考えられた.
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