演題

RS2-75-12-6

浅大腿静脈を用いた肝胆膵外科手術(肝胆膵悪性腫瘍切除再建・肝移植自家血管グラフト)

[演者] 阿部 雄太:1
[著者] 板野 理:1, 尾原 秀明:1, 篠田 昌宏:1, 北郷 実:1, 八木 洋:1, 日比 泰造:1, 松原 健太郎:1, 北川 雄光:1
1:慶應義塾大学医学部 一般・消化器外科

【はじめに】肝胆膵悪性腫瘍手術における血管合併切除再建術,そして(生体)肝移植手術における肝実質の血流維持のための血行再建術は,それぞれ手術を成功させるために大変重要な手技であると同時に非常に難易度が高い.血行再建の際に不足する血管を補うための間置血管は諸家様々な報告があるが当科では多彩な再建に対応し得る自己浅大腿静脈グラフト(SFV)を用いた血行再建を行っている.【対象】肝胆膵悪性腫瘍切除術5例,生体肝移植術16例の計21例.再建のために血管間置が必要であったためSFVを用いて施行した【結果】採取したSFVは14.2+/-5.4cmと充分な長さであり,より汎用されている大伏在静脈に比べて明らかに太く,丈夫な血管壁を有していた.大肝切除に合併する肝静脈切除再建として2例(うち1例はAnte-situm approachによるIVC切除再建を含む),肝門部胆管癌の門脈合併切除再建2例,PD術後門脈腫瘍栓に対する門脈再切除再建に1例それぞれSFVを用いて再建術を施行した.肝移植においては12例に対してV5/V8再建を施行,2例にIVC再建,1例に門脈間置,脳死肝移植術後門脈閉塞に対してRex shunt (from SMV to Umbilical Vein)を1例に施行した.生体肝移植1例において再建したMHV-V5の早期閉塞を認めたが,他の症例では安定した血流を確認した.術後3ヶ月以上の下肢腫脹遷延を1例に認めた.【結語】充分な血管壁の質と長さを持ち合わせるSFVが非常に使い勝手があり肝胆膵領域における多彩な手術において非常に有用なグラフトであると考える.【ビデオ】代表的な再建をビデオで供覧し,低圧系の静脈再建にて血栓閉塞をしないためのコツを紹介する.
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