演題

RS2-75-12-4

脾静脈切離を伴う門脈合併膵頭十二指腸切除術における脾静脈再建の実際

[演者] 斎浦 明夫:1
[著者] 田中 真之:1, 小野 嘉大:1, 井上 陽介:1, 高橋 祐:1, 三瀬 祥弘:1, 石沢 武彰:1, 伊藤 寛倫:1, 佐藤 崇文:1
1:がん研究会有明病院 消化器外科

【背景】脾静脈切離を伴う門脈合併膵頭十二指腸切除術における術後左側門脈圧亢進症予防策として脾静脈再建を行うことがあるが,その手技について供覧する.
【対象】対象 膵癌における膵頭十二指腸切除術において上腸間膜静脈・脾静脈合流部合併切除を伴う症例.
【方法】術前術中評価では関連する上右結腸静脈アーケード,中結腸静脈,左胃静脈の解剖を術前画像で評価し,可能な範囲で温存する.門脈切除前に脾静脈をテーピングし,脾静脈結紮前後,再建後に脾静脈圧を測定する.静脈圧測定は,27G翼状針に耐圧用延長チューブを2本接続し,動脈圧ラインのトランスデューサーに接続し行った.
再建経路とグラフト選択: 再建経路は門脈経路と体循環経路に分けられる.門脈経路では通常IMVなどの間置グラフトを用いる.体循環経路では右性腺静脈を介して下大静脈へまたは直接左腎静脈に脾静脈を吻合する.症例ごとに確実な血流が得られる吻合法をその場で選択する.
【成績】多くの症例で脾静脈結紮後の脾静脈圧は20cmH2Oを超え,再建後門脈圧と同等に低下した.36例に脾静脈再建を行い,脾静脈再建に要する時間は平均20分程であり,安全に施行しえた.現在症例を蓄積し,脾静脈再建群における術後左側門脈圧亢進症による静脈瘤発生率,脾静脈再建群の再建脾静脈の開存率,短中期血管関連合併症発生率,脾静脈再建群と非再建群における静脈瘤発生率の比較を行い学会で報告する.
【結論】脾静脈結紮後の再建ルートには門脈経路および体循環経路があり,その技術を供覧する.
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