演題

RS1-31-13-2

内科的治療抵抗性病変を来したクローン病に対するKono-S式吻合の手技および短期成績

[演者] 倉地 清隆:1
[著者] 山本 真義:1, 原田 岳:1, 石松 久人:1, 阪田 麻裕:1, 川村 祟文:1, 石川 慎太郎:1, 小坂 隼人:1, 鈴木 雄飛:1, 鈴木 克徳:1
1:浜松医科大学医学部 外科学第二

目的:生物学的製剤治療法や免疫療法の進歩や内視鏡的拡張術などクローン病患者に対する外科切除介入期間は延長しているが,外科必要症例は必ずしも減少していない.また術後再燃に伴うpolysurgeryは患者のQOLを損なうため,クローン病治療では次回手術までの期間をいかに延期できるかが重要である.
外科的観点から再狭窄再手術例を改善すると考えられるKono-S式吻合法を導入し当院手技と短期成績を報告する.
対象と方法:2012年1月よりクローン病初発再発に対してKono-S式吻合を導入し2016年12月までに28例(男女比20:8 平均年齢35.3歳)に施行した.13例が初発,15例が内科治療抵抗再燃狭窄例であった.回腸-回腸または回腸結腸吻合25例,2例が直腸回腸吻合,2カ所吻合1例.当院の吻合方法としては原法に準じているが,手術時間の短縮と吻合径の維持を考慮して吻合部後壁を4-0PDS連続縫合,前壁をHeinecke-Mikulicz operationのように4-0PDS結節縫合としている.術後短期合併症は縫合不全/術後早期再手術:0例,SSIが3例(腹腔内膿瘍疑い,腹水貯留,創感染),術後腸管麻痺(保存的治療)4例であり,以前の機能的端端吻合に比べて少ない傾向であった.術後平均観察期間は23ヶ月,術後内視鏡施行率は20例71%であり,術後10ヶ月平均のRutgeert's score は 0.66 (0-2)であり,再狭窄例は認めていない.考察:Kono-S式吻合はクローン病に特化した吻合法であり,短期成績および術後早期合併症については従来の吻合法よりも優れている傾向にあった.長期成績については5-10年程度の経過観察が必要とされるが,再狭窄時も内視鏡観察や拡張術が比較的容易であると考えられる.次回手術時期への延長効果や有用性に関しては,今後の長期成績検討が必要である.
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