演題

RS1-31-13-1

クローン病に対する新吻合法(anti-mesenteric cutback end-to-side isoperistaltic anastomosis:東北大法)

[演者] 渡辺 和宏:1
[著者] 長尾 宗紀:1, 阿部 友哉:1, 大沼 忍:1, 唐澤 秀明:1, 田中 直樹:1, 武者 宏昭:1, 元井 冬彦:1, 内藤 剛:1, 海野 倫明:1
1:東北大学大学院 消化器外科学

背景:Crohn病(CD)の術後再発は,吻合部近傍に多いことが知られており,狭窄しづらい吻合法が求められている.Anti-mesenteric cutback end-to-side isoperistaltic anastomosis(東北大法)は,腸管の末梢循環の温存と,吻合部がなだらかに広がる形とすることで,再狭窄の予防を意図したCDに対する新しい腸管吻合法である.

手術手技:(1)口側・肛門側の腸管切離断端部の長さ測定した後,相手方の切離断端部の長さだけ,腸間膜対側の腸壁に電気メスにて切開(cutback)を加えることで口径をそろえる.(2)一方の腸管を180度回転させて図のごとく吻合する.順蠕動の吻合となり,虚血・潰瘍になりやすい腸間膜付着側同士の吻合が避けられるため末梢循環の確保が期待される.

本吻合法の中期成績:当科で東北大法にて吻合を行ったCD12例,14吻合の中期予後を検討した.術後観察期は52ヶ月(中央値).術中合併症はなく,術後早期合併症は3例(表層SSI2例,麻痺性イレウス1例).術後入院期間は19日(10-29日).再手術を2例(術後1.5年,術後2.5年)に認めたが,いずれも本吻合部に起因する狭窄病変は認めなかった.術後内視鏡では吻合部を観察可能であった4例中3例で吻合部近傍に潰瘍の再発を認めたが,狭窄は呈していなかった.

結論:本吻合法は安全に施行可能であり,中期的な予後も良好であった.症例を集積し,本吻合の有効性を引き続き検討していく予定である.

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