演題

RS2-68-9-2

腹腔鏡下DSTにおけるトラブルシューティング:エアリーク陽性時の対処法

[演者] 佐々木 和人:1
[著者] 石原 聡一郎:1, 野澤 宏彰:1, 川合 一茂:1, 畑 啓介:1, 清松 知充:1, 田中 敏明:1, 西川 武司:1, 大谷 研介:1, 渡邉 聡明:1
1:東京大学大学院 腫瘍外科学

【背景】大腸癌手術において縫合不全は重大な合併症の一つであり,局所再発や予後に寄与することが知られている.S状結腸癌や直腸癌の切除後にDouble Stapling Technique(DST)による再建が行われるが,当科では縫合不全の低減を目的としてDST吻合全症例に術中内視鏡を施行している.吻合部を直接視認することが可能であり,送気によって縫合不全はエアリーク(AL)として視認される.
今回我々は,AL陽性症例の対処法について検討した.
【対象】2015年4月~2016年10月にS状結腸癌,直腸癌に対して腹腔鏡下切除,DST再建を施行した187例.
【結果】術中内視鏡にて8例(4.3%)にALを認めた.1例においては補強縫合を施行しAL消失を確認した.3例において吻合部の追加切除・再DST吻合を施行しAL消失を確認した.2例においては吻合部の追加切除・再DST吻合を施行したが,ALを認めたため補強縫合を追加してAL消失を確認した.1例においては吻合部切除・再DST吻合を3回施行したがALの消失なく,開腹して吻合部の縫合補強を施行し回腸人工肛門を造設した.1例では,吻合部が肛門に近接しているため吻合部切除・経肛門吻合を施行して回腸人工肛門を造設した.術後の縫合不全は187例中2例(1.1%),手術部位感染は7例(3.9%)に認めた.AL陽性8例においてドレーンによる逆行性感染を1例に認めたが縫合不全は認めなかった.
【結語】エアリークに対する対処法は吻合の位置や腸管のコンディションなどによって異なる.腹腔鏡下DST後のエアリークテスト陽性例に対して適切に対処することで術後縫合不全を低減できると考えられた.

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