演題

RS1-8-7-4

横行結腸脾彎曲部癌に対する安全なアプローチ法

[演者] 進士 誠一:1
[著者] 山田 岳史:1, 小泉 岐博:1, 横山 康行:1, 高橋 吾郎:1, 岩井 拓磨:1, 原 敬介:1, 武田 幸樹:1, 太田 惠一朗:1, 内田 英二:1
1:日本医科大学付属病院 消化器外科

【はじめに】脾弯曲部癌に対する腹腔鏡下手術では,結腸間膜を剥離授動する際に重要臓器(膵臓・脾臓など)の損傷に留意する必要がある.また,SMA領域の郭清に加え,IMAを温存した上でLN No.253領域の郭清を必要とすることが多く難易度が高い.我々は術前に3D-CTを施行し,症例毎に支配血管の把握し,また,手術手技の定型化を行っている.【対象】2010年1月~2016年10月の初発大腸癌1235例のうち腹腔鏡手術は766例(62%)で,横行結腸脾弯曲部16例(2.1%).【成績】男性9例,女性7例.年齢の中央値は65歳(23-86歳).支配血管はMCA-lt+LCA:10例,LCAのみ:3例,MCA-ltのみ:1例,MCA-lt+AMCA:1例,MCA-lt+AMCA+LCA:1例.手術時間の中央値は304分(208-387分).出血量の中央値は60ml(0-539ml).リンパ節検索個数の中央値は15個(11-39個).開腹移行はなく,術後合併症は腸閉塞2例で1例は再手術を要した.術後在院日数の中央値は7日(6-54日).【手術手技】左右側腹部と左右下腹部の5ポート.<IMA内側アプローチ>内側アプローチで結腸の授動を開始し,尾側は岬角より下方まで進める.IMAの血管鞘を開放し,LCA分岐部の頭尾側でIMAをテーピング後,内側に牽引しLCAの切離とLN No.253の右側縁を切離.<左側結腸の授動>左尿管,左性腺動静脈を背側に落とし,IMVの中枢側をLCA交叉部尾側,末梢側は膵下縁で切離.外側剥離後,網嚢を開放し脾下極に向かい脾弯曲部を完全に授動.膵下縁で横行結腸間膜を切離し内側,外側からの剥離層と連続させる.<MCA領域の郭清>横行結腸間膜を腹側に牽引しLN No.223を郭清後,MCA-ltを切離.<再建>体外で腸管を切離し機能的端々吻合で再建.腔内でTreitz左側からIMA根部の腸間膜を縫合閉鎖.【結語】脾弯曲部横行結腸癌に対する腹腔鏡下手術を安全に進めていく上で,術前の3D-CTを基にした至適郭清範囲の決定と,手技を定型化することが重要であると考える.
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