演題

RS2-103-16-6

腹腔鏡下胃全摘術における食道空腸吻合法の検討

[演者] 新野 直樹:1
[著者] 瀧口 修司:1, 宮崎 安弘:1, 田中 晃司:1, 牧野 知紀:1, 高橋 剛:1, 黒川 幸典:1, 山崎 誠:1, 森 正樹:1, 土岐 祐一郎:1
1:大阪大学大学院 消化器外科学Ⅱ

【背景・目的】腹腔鏡下胃全摘術(LTG)における食道空腸吻合は,Circular stapler(CS)を用いるものとLinear stapler(LS)を用いるものに大別されるが,それぞれに利点・欠点があり,いまだ標準化には至っていない.そこで,CS法とLS法の短期成績を比較,検討することとした.
【対象・方法】2001年9月から2016年11月に当科にてLTGを施行した177例を対象とし,患者背景,手術因子,術後経過をretrospectiveに比較・検討した.
【結果】177例のうち,CS群は155例,LS群は22例であった.いずれの群も完全体腔内吻合を基本としており,CS群ではかがり縫いを用いて食道内にanvilを留置した.LS群では全例Overlap法を用いた.患者背景として,年齢(歳),性別(男/女),BMIはそれぞれ64(29-88):70(37-79),110/55:13/9,22.4(13.9-33.8):22.0(15.1-25.8)と両群で有意差を認めなかった.郭清度(D1/D1+/D2)に関しては,109/7/29:5/7/10とCS群で有意にD2郭清が多く,その影響で手術時間(分)は253(117-460):312(214-422)とCS群が有意に短かったが,出血量(ml),術後在院日数(日)はそれぞれ120(20-1900):50(0-750),17(12-55):19(12-34)と同等であった.また,Clavien-Dindo分類Grade3以上の全合併症発生率(%)は12.9:4.6と両軍で有意差はなく,吻合関連合併症である縫合不全,吻合部出血発生率(%)もそれぞれ3.4:0,0:6.7と両群で有意差を認めなかった.吻合部狭窄に関しては,両群とも1例も認めなかった.
【まとめ】Circular stapler群とLinear stapler群で,術後合併症発生率に有意差は認めなかった.今後は,更なる症例の集積と,中長期成績の比較を要すると考える.
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