演題

RS1-46-16-6

腹腔鏡下幽門保存胃切除術における体腔内胃胃端々吻合の手技

[演者] 三澤 一成:1
[著者] 伊藤 誠二:1, 伊藤 友一:1, 植村 則久:1, 木下 敬史:1, 千田 嘉毅:1, 安部 哲也:1, 小森 康司:1, 清水 泰博:1, 木下 平:1
1:愛知県がんセンター中央病院 消化器外科

早期胃癌に対する縮小・機能温存手術として,幽門保存胃切除術が広く普及してきている.当院では過去の根治的胃切除2000例余の腫瘍部位とリンパ節転移状況の解析から①腫瘍-幽門輪距離が5cm以上で,②深達度cM癌または腫瘍径2cm未満のcSM癌を幽門保存胃切除術の適応としている.2008年より上腹部小切開からの直視下胃胃吻合による腹腔鏡補助下幽門保存胃切除を行ってきたが,2014年より更なる低侵襲性と整容性を目指し,体腔内吻合による完全鏡視下再建を行っている.腫瘍口側胃を腔内で切離,肛門側は腔内もしくは臍小切開より引き出し幽門口側約5cmで切離,標本を摘出する.口側および肛門側残胃断端から約1cm離した大弯線に小孔を作成,60mm縫合器(黒カートリッジ)で後壁同士を鏡視下縫合する.共通孔を縫合仮閉鎖し,前壁側を若干多めに取るように縫合器(60mmを短め,または45mm)で閉鎖する.最後に前壁から小彎後壁の1回目縫合線の先端にむけて60mm縫合器で残った胃壁を切除することにより,開腹や腹腔鏡補助下での直視下吻合と同様のほぼ三角形の胃胃端々吻合が完成する.これまで胃癌17例に対し腹腔鏡下幽門保存胃切除術(内Reduced port surgery 5例)・体腔内胃胃端々吻合を行った.術後合併症(Clavien-Dindo分類Grade II以上)は2例(腹腔内膿瘍,膵液瘻)で,縫合不全や吻合部狭窄はなかった.本吻合法は吻合部関連の合併症の少ない安全な体腔内吻合方法であり,腹腔鏡下幽門保存胃切除術の体腔内吻合再建法の選択肢の一つになり得ると考える.
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