演題

RS1-45-16-5

Augmented Rectangle Technique(ART)による腹腔鏡下幽門側胃切除後Billroth-I再建法

[演者] 民上 真也:1
[著者] 榎本 武治:1, 佐治 攻:1, 松下 恒久:1, 小倉 佑太:1, 丹波 和也:1, 佐々木 奈津子:1, 勝又 健太:1, 塚本 芳嗣:1, 大坪 毅人:1
1:聖マリアンナ医科大学病院 消化器・一般外科

【はじめに】近年,腹腔鏡下幽門側胃切除術後の体腔内Billroth-Ⅰ再建においてはLinear staplerを用いたデルタ吻合や三角吻合が普及している.当科では2012年10月よりLinear stapler を用いたAugmented Rectangle Technique(ART)Billroth-I再建法を導入している.本吻合法は吻合口が大きく,吻合の際に十二指腸断端も切離するため端々吻合の形態となるのが特徴であり,これまでに123 例を経験したので手技,ポイントおよび成績について報告する.【手術手技】リンパ節郭清終了後,十二指腸断端はできるだけ長くして幽門輪近傍で大彎から小彎に向けて十二指腸をLinear stapler切離,病変部位を確認して切離予定部をマーキングし胃の口側を大彎から小彎に向けてLinear staplerで切離する.臍部のポート創に切開を加えて小開腹し胃を摘出する.十二指腸と胃の切離線の大彎端に小孔を作成する.左側腹部12mmのポートよりLinear staplerのカートリッジ側を胃内に挿入し胃後壁側の縫合線に平行させる.Linear staplerのフォーク側を十二指腸内の後壁側に誘導してファイアーする.前壁の外反縫合は大彎側と小彎側の2回に分けて行う.大彎より十二指腸閉鎖線の手前までLinear staplerで前壁大彎側を縫合閉鎖する.次に前壁小彎側の縫合は先端を胃切離の縫合線に重ねて十二指腸閉鎖の縫合線と十二指腸断端も切り取るように閉鎖する.【結果】2012年10月から 123例に本再建を施行した.吻合関連合併症は,縫合不全を1例(0.8%)に認めたが保存的治療にて改善した.吻合部出血や吻合部狭窄は認めていない.【結語】本吻合法は広い吻合口を確保でき体腔内吻合として有用な再建法であり,手技が定型化すれば約10分で吻合操作が可能となる.今回,ART吻合の手術手技を供覧し,123例の経験にて得た手技のコツについて報告する.
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