演題

RS3-117-7-6

教育的段階プログラムに則った若手外科医による腹腔鏡下胃切除術でのリンパ節郭清における実際と工夫

[演者] 藤田 俊彦:1
[著者] 三宅 聡一郎:1, 久保田 哲史:1, 石田 道拡:1, 丁田 泰宏:1, 松川 啓義:1, 小島 康知:1, 井谷 史嗣:1, 塩崎 滋弘:1, 岡島 正純:1
1:広島市立広島市民病院 外科

【緒言】当院において若手外科医が術者として腹腔鏡下胃切除術を行うための,段階的プログラムを設けており,各パートにおいて必要な要項を満たしていくことで完遂を目指す.この度,特にNo6郭清,および膵上縁リンパ節郭清の実際と工夫,また指導的助手の立場における当科での取り組みを実際の映像とともに考察した. 【カリキュラム】腹腔鏡下胃切除術の術者になるには,開腹幽門側胃切除術5例の経験に加えて,腹腔鏡下胃切除術の第一助手を10例経験し,上級医が可能と判断した場合に術者経験が与えられる.【手術の実際】腹腔鏡下幽門側胃切除術においては大きく10のステップに分けている.A 視野の確保と展開,肝臓の展開,B 4sb郭清,C 大網処理から右胃大網静脈の切離,D 6番郭清,E 右胃動静脈切離と5番郭清,F 膵上縁右側の郭清,G 左胃動静脈の処理,H 膵上縁左側の郭清,I 1番3番郭清,J 吻合操作.Jの吻合操作を除いた九つのステップに各20分の時間配分を設け3時間を目安としている.特にD 6番郭清については膵下縁から十二指腸に到達し,一層一層layerを郭清していく場合と膵上縁から膵頭部のエッケをトレイスしREGVの背側の受けを先行する郭清パターンを設けている.指導的助手は左でペディクルを把持挙上し,右でラインの指示を出しながらテンションを加えている.またFGHに関しては一連の流れとして捉えている.当科ではPGとPPGに関しては自律神経腹腔枝を温存しているためその場合はF→G→Hの流れで郭清を施し,非温存症例においては小網の受けを設定したのちにGを先行する内側アプローチを行っている.指導的助手は右でペディクルを把持挙上し,左にて膵の圧排や層の剥離を適宜行う.【まとめ】段階的プログラムに沿って手術に臨むことで個々の目標が明確となり,安全で確実な腹腔鏡下胃切除でのリンパ節郭清が可能となると考えられる.
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