演題

RS2-73-11-3

当科における6番リンパ節郭清の工夫,GEAR DOWN郭清とスティックガーゼによる術野の展開

[演者] 櫻澤 信行:1
[著者] 宮下 正夫:1, 保田 智彦:1, 横室 茂樹:1, 松本 智司:1, 川野 陽一:1, 松田 明久:1, 山初 和也:1, 藤田 逸郎:2, 内田 英二:2
1:日本医科大学千葉北総病院 外科, 2:日本医科大学付属病院 消化器外科

【はじめに】RGEV切離後に反重力方向に郭清(途中RGEA,IPAを切離)するのが通常の6番郭清であるが,(A)出血すると天井側(腹側)からの出血で剥離領域が覆われ郭清しにくい.(B)右手と左手を交差させないと左手で郭清組織を有効に牽引できない.(C)右手のLCSの角度が郭清ラインと接線方向にあり操作しにくい.(D)郭清組織が十二指腸や膵臓側に薄く畳まれていて郭清スペースが狭い等の困難点がある.【方法】当科では右胃大網動脈RGEA(=GEA右=GEAR)を腹側(天井側)から郭清(RGEA=GEARを足測に降ろすGEAR DOWN郭清)した後にRGEAのpedicleをスティック状のガーゼで助手の左手のみで展開することで助手右手を吸引等に使い,上記困難点を平易にする工夫をしている.【手術操作】①胃を反転した状態でRGEAの胃への流入第1から2枝の間膜に穴開けする(腹側から背側を視認する窓を作る).②膵頭部腹側表面にピオクタニンで色付けする(郭清の背側の底を視認しやすくする).③胃を正常な位置に戻す.④,①で作成した間膜に開けた窓から膵頭部(郭清の背側の底)を視認しながら,RGEAのpedicleを術者左手で足側に降ろし(GEAR DOWN)つつ,術者右手のLCSで腹側から背側(重力方向)に(幽門から十二指腸壁に流入している)RGEAの第1枝とIPAの末梢流入部を含め膵臓表面まで郭清してRGEAを確認する.⑤(通常ではpedicle と胃を助手2本で牽引する必要があるが) GEAR DOWN郭清によりRGEAのpedicleが胃(重量物)と完全に離れているので,軽くなったpedicleを助手左手1本でスティック状のガーゼで巻いて挙上回外して郭清領域を展開することができる.⑥RGEVを処理.⑦RGEAを処理して郭清を終了する.【症例】2016年5月から12月までにLADG12例とLATG3例に施行した.【結果】6番LN郭清は通常法に比べて上記困難点(A)~(D)をより平易に施行できた.【まとめ】GEAR DOWN郭清とステックガーゼによる術野の展開は6番LN郭清を平易にし有用と考えられた.
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