演題

RS2-100-16-2

当院における胃GISTに対する腹腔鏡内視鏡合同手術(LECS)と腹腔鏡下部分切除術の治療成績の検討

[演者] 門馬 智之:1
[著者] 大木 進司:1, 松本 拓朗:1, 早瀬 傑:1, 藤田 正太郎:1, 坂本 渉:1, 佐瀬 善一郎:1, 円谷 彰:1, 丸橋 繁:2, 河野 浩二:1
1:福島県立医科大学医学部 消化管外科学講座, 2:福島県立医科大学医学部 肝胆膵・移植外科学講座

(はじめに)
胃粘膜下腫瘍に対し,過不足のない胃壁切除と機能温存を目指し,腹腔鏡内視鏡合同手術(以下LECS)が行われている.今回,当院での胃GISTに対するLECSおよび従来型腹腔鏡下胃部分切除の治療成績を検討し,LECSの有効性について検討を行うとともに,胃の変形をより少なく機能温存することを目的とし,当科で行っている工夫を供覧する.
(対象と方法)2003年7月から2016年12月に当院で経験した胃GIST67例の中で,鏡視下手術を行った44例のうちLDGとなった1例を除く43例(LECS;21例 LAP単独胃部分切除;22例)を対象とした.
Retrospectiveに患者背景,病変の臨床像(腫瘍径,局在,発育形態),手術成績(手術時間,出血量,摘出標本最大径),術後経過(合併症,在院日数,Stasisの有無)を検討した.
(結果)LECS群(21例) ; LAP単独群(22例)を比較すると,平均年齢63.7:,65.1,男女比(7:14) ; (17:5),平均腫瘍径(mm)27.0 ; 30.9, 局在(U;10, M;9, L;2);( U;7, M;12, L;3),発育形態(内腔;19,壁内外;2);(内腔;10,壁内外;2,壁外;10),平均手術時間(min) 175.5;103.6,出血量(中央値)は両群とも0ml(ごく少量),平均標本最大径(mm)30.0;48.9,術後在院日数 8.0;8.1,術後合併症は両群ともにClavien-Dindo分類gradeIII以上は認めなかった.術後Stasisが,胃体部小弯内腔発育型症例に対するLAP単独群で1例認められた.
(考察)術式適応影響で,LECS群は内腔発育型がほとんどで,LAP群に壁外発育型が多く見られた.手術時間がLECS群で長くかかっていたが,術後合併症,在院期間も差がみられなかった.両群の腫瘍径には差はみられなかったが,摘出標本最大径が,LAP群で大きい傾向があり,LAP群で内腔発育型切除に際し,余剰な胃壁を切除していることによるものと思われた.以上のことより,当院で行っているLECSは内腔発育型においては,特に有効であると思われた.
(手技の工夫)自動縫合器を用いた胃部分切除の際に,長軸や短軸からずれ,斜めに縫合切除となった際,特に内腔発育型で胃壁の切除が大きいと,胃の大きな変形を来すことがある.切除後の縫合線が軸からずれないよう,腫瘍切除する前に,胃の長軸のマーキングを行い,切除するようにし,切除後の胃の変形を最小限にするようにしている.
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