演題

RS1-18-9-2

当院におけるマイクロサテライト不安定検査とMSI-H症例の臨床病理学的検討

[演者] 風間 伸介:1
[著者] 藤吉 健司:2, 高野 道俊:1, 竹ノ谷 隆:1, 石井 博章:1, 西澤 雄介:1, 西村 洋治:1, 川島 吉之:1, 赤木 究:2, 坂本 裕彦:1
1:埼玉県立がんセンター 消化器外科, 2:埼玉県立がんセンター 腫瘍診断・予防科

【背景】マイクロサテライト不安定(MSI)検査は,本邦では第二次スクリーニングとしてLynch症候群の拾い上げの位置付けにあるが,近年欧米では,バイオマーカーの観点からも,ユニバーサルスクリーニングが提唱されるようになってきている.当院では1999年よりユニバーサルスクリーニングが施行されている.
【目的】当院でのユニバーサルスクリーニングの実際とMSI-H症例の臨床病理学的特徴を明らかにする.
【対象】2011年1月から2015年12月に,当科でリンパ節郭清を伴う外科的切除が施行された1013症例のうち,MSI検査が施行された864症例を対象とした.対象の内訳は,男性494例,女性370例で,結腸癌520例,直腸癌,肛門管癌344例であった.
【方法】当院では術前のインフォームドコンセントで承諾を得た手術患者に対し,切除標本の生検体を用いて,ベゼスタマーカーによるMSI検査が施行される.MSI-H症例に関しては,腫瘍診断・予防科を受診し,遺伝カウンセリングが施行され承諾を取った上で,遺伝学的検査が施行される.
【結果】MSI検査が施行された864症例のうち,MSI-H症例は47例(5.4%),MSI-L症例は80例(9.3%),MSS症例は737例であった.MSI-H症例のうち,遺伝学的検査の解析が終了した45例の内訳は,Lynch症候群症例は5例(11.1%),sporadic MSI-H(MLH1プロモーターメチル化)症例は30例(66.7%),いづれも検出されなかった症例(Lynch like syndrome)は10例(22.2%)であった.
【結語】MSIのユニバーサルスクリーニングは近年欧米を中心に非常に注目されており,本邦のデータ集積が望まれる.当院のデータと文献的考察を含め報告する.
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