演題

RS1-13-9-3

食道扁平上皮癌パネルを用いた変異解析の有用性の検討

[演者] 岩谷 岳:1
[著者] 遠藤 史隆:1, 西塚 哲:1, 秋山 有史:1, 高原 武志:1, 大塚 幸喜:1, 新田 浩幸:1, 肥田 圭介:1, 水野 大:1, 佐々木 章:1
1:岩手医科大学医学部 外科学

【背景】次世代シークエンス (NGS)解析により個々の癌症例に集積する多数の遺伝子変異が同定可能となった.食道扁平上皮癌では高頻度変異遺伝子や変異Hotspotが少なく網羅的解析が必要となるが,全ゲノム/全エクソン解析は時間・コストなどが問題点となる.【目的】食道癌で5%以上の症例で変異が報告されている31遺伝を標的とする食道癌Panel (Panel size 220kb) を開発しその有用性を検討した.【対象と方法】食道癌16症例(68.1 歳 [55-81],cStage I/II/III/IV: 2/1/9/4)の原発巣サンプルについて食道癌Panelを用いNGS解析を施行した.【結果】1症例につき5.9個 (4-9)の遺伝子変異が同定された(total allele coverage >100, 変異アリル頻度>5%).本Panelの変異同定効率は66個/Mbと食道癌全エキソン解析の既報告における変異検出率3.1個/Mbの20倍以上であった.また癌関連50遺伝子の変異hotspotを標的としたCancer Hotspot Panelを用いた食道癌5例の解析ではTP53およびFBXW7の2遺伝子のみしか変異は検出できなかった.変異遺伝子ではTP53は全例に変異が見られ,3症例で2個以上の異なる変異が見られた.次いでAJUBA, NFE2L2が5例 (31%)づつに見られた.本PanelではCopy number異常も検出されたが,PIK3CA (12/16: 75%), SOX2 (11/16: 69%), TP63 (11/16, 69%), CCND1 (9/16: 56%), EGFR (8/16: 50%) でCopy number gainが見られた.Copy number lossは頻度の高い遺伝子はなかったが,1例で8か所の遺伝子領域でのLossが見られた.Panel搭載の31遺伝子のうち26遺伝子で異常が確認された.【結論】食道癌Panelを用いたTarget sequenceは,食道癌症例で効率的に遺伝子異常を解析可能であった.
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