演題

RS2-58-6-4

肥満・糖尿病に対する腹腔鏡下スリーブ状胃切除 ―当施設の治療成績と問題点―

[演者] 井上 健太郎:1,2
[著者] 尾崎 岳:1,2, 向出 裕美:1,2, 三木 博和:1,2, 道浦 拓:1,2, 柳本 泰明:1, 里井 壮平:1, 海堀 昌樹:1, 權 雅憲:1, 濱田 円:2
1:関西医科大学医学部 外科学, 2:関西医科大学附属病院消化管外科

【はじめに】諸外国では,BMI 32.5 kg/m2以上の糖尿病患者では,外科的治療が推奨されている.我々は,2012年から腹腔鏡下スリーブ状胃切除を開始しており,現在の成績と問題点を報告する.
【対象と⽅法】BMI≧35kg/m2以上で,糖尿病,高血圧,脂質異常の何れかを有する患者.内科医,栄養士,心理士,健康運動療法士,外科医によるチーム介入の後に手術を実施.手術は6ポートでの36Frブジ―をガイドにした腹腔鏡下スリーブ状胃切除.Staple Lineは漿膜筋層埋没縫合で補強.
【結果】2012年8⽉~2016年11⽉までに33名に実施.年齢中央値 42歳(quartile:35-47),男女比が14:19.体重とBMIは113.2 kg(100.1-132.5)と43.9 kg/m2(38.7-48.6).手術時間は201分(177-248.5),出血量は9ml (1-30.5),術中合併症はガーゼ喪失1例(発見に約3時間),スリーブ胃離断(RYバイパスに移行)が1例であった.開腹移行はなかった.術後合併症は狭窄1例(内視鏡拡張で軽快),腹腔内血腫1例(保存的に軽快),腹腔内出血1例(保存的に軽快),縫合不全はなかった.体重減少と糖尿病に対する効果をFigureに示す.術後1年目の体重減少は39.8 kg (26.7-47.9),超過体重減少率は62.2% (49.2-74.1).14症例が38種類の糖尿病治療薬を術前に使用していたが,術後は1症例が1種類の糖尿病治療薬を使用するのみで,HbA1cも7%を超えるのは1症例のみとなっている.
【結語】腹腔鏡下スリーブ状胃切除は肥満・糖尿病に対して大きな改善効果を有している.術後6か月目以降に体重減少が停滞する症例があること,術後の受診率が80%程度と低率であることが問題である.

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