演題情報

特別講演

開催回
第62回・2017年・横浜
 

腎不全看護の「知」「技」「心」を育む

演題番号 : SL-5

江川 隆子:1

1:関西看護医療大学理事長兼学長

 

腎不全看護の「知」「技」「心」への関心は,1976 年に透析看護に従事する看護師らが日本透析看護研究会を発足当初から始まっていたと考えます.そして,その同会が1985 年日本腎不全看護研究会に,さらに1998 年日本腎不全看護学会へと名称を変えるごとに強調されてきたと思います.そのあと押しの1 つに,1996 年日本看護協会が専門看護師と認定看護師の資格を提唱したことです.
その日本腎不全看護学会は,透析に従事する看護師および慢性腎不全患者の看護に従事する看護師の専門家としての「知」「技」「心」の向上とその維持・一貫性を図る目的で2003 年10 月「腎不全看護(現在は腎不全看護)」を出版しました.現在では,この書が腎不全の看護のテキストとして教育及び臨床で活用されています.
実際のところ,この腎不全看護の「知」「技」「心」は,看護の専門職の「知」「技」「心」を基盤にしたものです.そこで,この項では,まず生活感の希薄なスマホ時代の高校生をどのように看護の「知」と「技」と「心」を修得されているか当大学の育成する能力とそのカリキュラムを例に紹介します.学校教育の側面から述べたいと思います.また,厚生労働省による「臨地実習において看護学生が行う基本的な看護技術の水準」および「卒業時の到達目標について」紹介しながら,育成のプロセスを論じます.
次に新人看護師育成については,厚生労働省の「新人看護職員研修ガイドライン(改訂版)」について触れ,腎領域に配属となった新卒新人やローテーションで異動となった新人看護師に必要な育成プログラムについて述べます.
さらに,不全看護師育成については,日本腎不全看護学会が実施している教育プログラムおよび6 学会(日本透析医学会,日本腎臓学会,日本移植学会,日本泌尿器科学会,日本腹膜学会,日本腎不全看護学会)が認定する透析療法指導看護師に期待される能力等について紹介します.また,資格認定試験対応の「腎不全看護第5 版」の内容に触れ,これからの人材育成の課題についても言及しながら,超高齢社会を背景とした新たな透析医療時代の腎不全看護師育成について考えてみたいと思います.

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