発表

L-049

現代日本の大学生における尊敬関連感情の生起要因と社会的機能

[講演者] 武藤 世良:1, [司会者] 遠藤 利彦:1
1:東京大学

古来,他者への尊敬(respect)は,様々な社会・文化において美徳とされ,心理学に留まらない他の人文・社会科学においても時に重要な研究対象となってきた。しかし,これまでの心理学において,尊敬が親密な関係性の「背景」にあることは半ば当然視されていても,実証的研究の対象として「前景」に来ることはきわめて稀であり,他者を尊敬することに実際のところ,いかなる機能があるのかに関して考究する試みは少ない。本講演では,尊敬が特に日本文化においては日々,頻繁に経験される「最頻的感情(modal emotions)」の一種であり,個人の成長や発達,他者との良好な関係性の構築・維持を高度に支えている可能性を指摘する。そして,敬愛や畏怖,憧れなど,尊敬に関わる一群の感情を「尊敬関連感情」と呼び,それらの概念整理を行った上で,その生起要因や社会的機能を,現代日本の大学生を主たる対象として質問紙調査により検討した研究結果を報告する。
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