発表

L-037

コンパッション・セラピーの可能性:理論的考察と臨床試験の報告

[講演者] 有光 興記:1, [司会者] 石垣 琢麿:2
1:関西学院大学, 2:東京大学

自他へのコンパッションを高めることで,精神症状の軽減を図るコンパッション・セラピーが近年注目されている。コンパッションとは,苦しんでいる他者に対して,なんとかして助けてあげたいと思う温かい感情である。これまでに,コンパッションを自分に向けるセルフ・コンパッションに関する研究が多数行われ,セルフ・コンパションを高めるトレーニングによって抑うつ,不安の低減,幸福感の増進が図られることが明確にされている。その適用範囲は,不安症,気分障害,統合失調症,摂食障害へと広がっているが,わが国ではまだ研究が始まったばかりというのが現状である。本講演では,コンパッション・セラピーのベースとなる慈悲とマインドフルネス瞑想やセルフ・コンパッションに関する科学的研究のレビューを行い,講演者によるセルフ・コンパッションの介入研究について紹介し,コンパッション・セラピーの現状と今後について議論したいと考えている。
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