発表

L-026

サイコパシーの社会的行動のメカニズム—認知機能に着目した検討—

[講演者] 田村 紋女:1,3, [司会者] 守谷 順:2
1:広島大学, 2:関西大学, 3:日本学術振興会

サイコパシー傾向の高い人は,社会的に問題となるさまざまな不適応的な行動を示す。近年,サイコパシーのさまざまな不適応的反応は,注意が目的に関連する情報へ向いている場合にのみ生じると指摘されている (Newman & Baskin-Sommers, 2016)。しかし,このような注意のメカニズムでサイコパシーの不適応的反応をどの程度説明できるかいまだ不明確である。演者は,特に,注意のメカニズムが個人特性間でも成立すると想定し,注意機能の個人差から,サイコパシーのさまざまな特徴を統一的に説明するために,研究を行ってきた。一連の研究の結果,サイコパシーの共感性の低さ,向社会的行動の低さ,攻撃性の高さに注意のメカニズムを拡張できる可能性が示唆された。本講演では,サイコパシーの不適応的な社会的行動のメカニズムを明らかにし,認知,情動,行動を統一的に説明可能なモデルを提唱する。
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