発表

L-024

パーソナリティ障害傾向における自己・他者・関係性に対する認知の特徴―個人の認知過程と対人間の認知過程の検討―

[講演者] 市川 玲子:1, [司会者] 望月 聡:2
1:イデアラボ, 2:筑波大学

パーソナリティ障害は,自己の機能障害と対人関係機能の障害を主要な特徴とし,それらには非柔軟的かつ非機能的なスキーマによって引き起こされる認知的バイアスが影響を及ぼしていると考えられてきた。本講演では,パーソナリティ障害傾向における自己や他者,他者との関係性に関する認知と対人関係上の特徴について,個人の認知過程と対人間の認知過程の両側面から検討した研究の成果を報告する。大学生を対象とした一連の自己報告式質問紙調査とペア評定式質問紙調査の結果,各パーソナリティ障害傾向と関連する自己評価や関係性に関する認知の背景にある欲求・葛藤の様相が明らかとなり,一般的な社会的動機や欲求のみでは説明されない複雑な動機・欲求と関連することが示された。また,各パーソナリティ障害傾向が高い個人の自己評価と他者評価の間の様々なパターンの差異が実証され,内的あるいは社会的に不適応的な様式の一つの要因が明らかとなった。
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