発表

L-016

青年期の時間的展望:現在を起点とした過去のとらえ方からみた未来への展望

[講演者] 石川 茜恵:1, [司会者] 白井 利明:2
1:立正大学, 2:大阪教育大学

時間的展望とは「ある一定の時点における個人の心理学的過去および未来についての見解の総体」(Lewin,1951)と定義された概念である。先行研究では,青年の現在と未来の相互関係が中心に検討され,過去は検討されてこなかった。ただし,過去のとらえ方が未来展望に影響を与えることは示唆されてきていた。そこで,講演者は博士論文(中央大学,2015)において,総勢1346人の大学生に対して13の調査を行い,a)過去のとらえ方の違いが未来の目標意識の違いを作り,b)未来展望の変化が現在の行動の変化を起こし,c)それによる現在の生活スタイルや生活感情の変化が過去のとらえ方を規定することを明らかにし,現在・過去・未来の連関過程のモデルを提唱した。この連関過程は展望地図法(園田,2011)のワークを通した青年の語りの短期縦断研究でも確認されている。本講演では,時間的展望は青年が主体的に生きる姿を理解するために重要な概念であることを示す。
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