発表

L-005

精神疾患の自己呈示がもつ弁解としての機能—うつ病暗示に注目して—

[講演者] 山川 樹:1, [司会者] 坂本 真士:1
1:日本大学

これまで精神疾患の症状を呈することは「弁解」として機能する、すなわち失敗に対する罰や叱責、印象の悪化を抑制することが示されてきた。一方近年「新型うつ」という呼称で注目されている現象の場合、症状は比較的軽症であるのに対し、「自分はうつ病である」と病名をアピールする特徴があると言われている。このことは症状の自己呈示のみならず、病名の自己呈示がもつ機能も検討する必要性を示している。
そこで本講演では、「自分はうつ病だと思う」とうつ病への罹患をほのめかす内容の発言を「うつ病暗示」と定義し、うつ病の症状を一切示さない人物が失敗した際にうつ病暗示した場合の対人的影響について弁解の観点から検討した。一連の研究の結果、うつ病暗示は他の一般的な弁解と比べ中等度に効果的な弁解として機能すること、他者の「うつ病暗示」に対して人は「追求しづらい」と感じながらもその発言を弁解として容認している可能性が示された。
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