発表

L-002

命令幻聴への服従行動に影響する認知的要因

[講演者] 古村 健:1
[司会者] 丹野 義彦:2
1:東京大学, 2:東京大学

命令幻聴は幻聴体験者の約半数に認められる一般的な精神病性症状のひとつである。しかし,命令幻聴には自傷他害におよぶ危険な命令が含まれており,それへの服従は重大な社会的問題に発展する可能性がある。命令幻聴への服従行動には認知的要因が影響している可能性が指摘されてきたが,方法論の問題があり服従に関連する要因が明らかにされてこなかった。演者は,こうした服従行動を予測し,制御するために,服従行動に影響する命令幻聴の成分と認知的要因を実証的に検討した。統合失調症の診断を受けた33名を対象とし,幻聴の内容と形式,幻聴についての認知,一般的特性の各要素と,服従行動との関連性が検討された。その結果,「幻聴の明瞭性」「幻聴の全能性の認知」「否定的自己評価」の3つが服従行動の予測要因になりうることが明らかとなった。これらは,命令幻聴の病理研究と心理社会的介入手法の発展に大きく寄与すると考えられる。
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