演題

乳癌術前化学療法におけるSPARCの発現とnab-PTX(Abraxan)の抗腫瘍効果の検討

[演者] 二村 学:1
[著者] 石原 和浩:2, 中田 琢己:3, 竹内 賢:4, 川口 順敬:5, 浅野 雅嘉:6, 長尾 育子:7, 森光 華澄:1, 森 龍太郎:8, 吉田 和弘:8
1:岐阜大学乳腺・分子腫瘍学, 2:岐北厚生病院外科, 3:岐阜市民病院乳腺外科, 4:木沢記念病院乳腺外科, 5:朝日大学村上記念病院乳腺外科, 6:市立恵那病院外科, 7:岐阜県総合医療センター乳腺外科, 8:岐阜大学腫瘍外科

【はじめに】SPARCは腫瘍や間質から分泌される糖蛋白質で、アルブミン結合型パクリタキセル(nab-PTX:アブラキサン)との親和性が高いとされる。癌腫によりSPARC発現と予後との相関も報告されている。我々は、手術可能乳癌術前化学療法の新規レジメン(PerSeUS BC01)(nab-PTX±Trastuzumab followed by EC)のPhase II試験(n=49)を行い、pCR(ypT0/is ypN0)率 24.5%, ORR率71.4%の結果を得た。nab-PTX投与終了時の画像評価ではcCR:2例、PR:29例であった。【目的】PerSeUS-BC01登録症例における組織内SPARCの発現とnab-PTXの抗腫瘍効果の関係を検討する。【対象と方法】PerSeUS BC01登録後nab-PTX投与が可能であった49例中、評価可能であった41例について、治療前生検組織のパラフィンブロックを用いてSPARCの免疫組織染色を行い、腫瘍、間質におけるSPARCの発現レベルを確認しnab-PTXの抗腫瘍効果(縮小率)との関係を検討した。【結果】SPARCが腫瘍内で発現していたのは41例中14例(34.1%)、間質には全例で発現を認めた。腫瘍縮小率は腫瘍内SPARC陽性例:-48±39.3%、陰性例:-33±27.9%(p=0.16)であった。TNBCを除く35例 (Luminal B,HER2∔, luminal/HER2) では、SPARC陽性例:-55.6±36.3%、陰性例:-33.6±28.4% (p=0.068)であり、腫瘍内SPARCの発現とnab-PTXの抗腫瘍効果との関連が示唆された。【結語】乳癌においては腫瘍内SPARCの発現は、nab-PTXの効果予測因子となる可能性が示唆される。全登録症例の解析を進めている。
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