演題
OP-024-4
cN2-IIIA期非小細胞肺癌患者の導入化学療法レジメン選択にバイオマーカーは有用か |
【はじめに】cN2-NSCLCの治療成績をバイオマーカーの観点から検討し、レジメン選択の一助となりうるか検討した。【対象と方法】根治手術を施行したcN2-NSCLC患者82例。うち65例に導入化学療法を施行。レジメン内訳はCBDCA+DOC;37例、CBDCA+PAC;20例など。摘出標本よりTS、tubulin・ERCC1、RRM1蛋白発現を免疫組織学的に測定し、各種因子との関連性を検討した。【結果】TS、tubulin、RRM1低発現は有意な予後因子であったものの、ERCC1発現との関連性は指摘できなかった。Efは有意な予後因子であった。DOCとPAC間の予後に有意差はみられなかった。Taxanを用いた導入化学療法群で、tubulin低発現と低Ef、tubulin高発現と高Ef間に有意な関連がみられた。【考察】Taxan使用群においてtubulin発現とEfが有意に関連していたことの意義は大きく、cN2-NSCLCにおいてTS、tubulin、RRM1発現が、platinumと併用する第3世代抗腫瘍剤の選択の一助となる可能性が示唆される。