演題
OP-011-4
Barbed Suture Closure Device(V-Loc)を用いた完全腹腔鏡下胃全摘後再建術 |
「目的」完全鏡視下胃切除術には体内縫合結紮術の習熟が必須であるが、近年Barbed Suture Closure Deviceを用いた手技の簡便性の報告が散見される。LATG後のOver-Lap再建法に同方法を採用したので、その手技と短期的成績につき報告する。「方法」Over-Lap再建法は金谷らの方法に準じて、食道左壁にて順蠕動性にLinear stapler(45mm)を用いて食道空腸側々吻合する。共通孔の両端に1針づつstay sutureをおいたのち、その間をBarbed Suture Closure Deviceにて全層1層連続縫合閉鎖を行う。「結果」10例に同吻合法を施行した。共通孔閉鎖に要する時間は平均8分で、全例完遂可能であり術後合併症(出血、縫合不全、狭窄など)も現在まで認めていない。「結語」Barbed Suture Closure Deviceを用いた縫合閉鎖は非常に簡便であり、高度のsuturing techniqueがなくとも同様のpotentialが得られると考えられ、完全鏡視下手術導入の強力な一助となるものと考えられる。