演題
OP-010-1
腹腔鏡下幽門側胃切除術施行時、当院におけるデルタ吻合によるBillroth-I法再建の変遷とその評価 |
【背景】近年、腹腔鏡下幽門側胃切除術(以下、LDG)施行時、体腔内Billroth-I法再建(デルタ吻合)が行われるようになってきた。デルタ吻合を行う際、共通孔の閉鎖方法を時代変遷とともに変更してきたため、安全性を検討した。【対象・方法】2011年7月~2013年12月に、LDGを施行した103例を対象とした。共通孔閉鎖を手縫い縫合で行った56例、リニアステープラーで行った47例に分け、臨床病理学的因子、術後合併症の発生率を比較した。【結果】両群間で男女比、年齢、BMI、出血量、リンパ節郭清範囲、pStageに有意差は認めず、手術時間はステープラー群が短かった(P<0.01)。術後合併症に関しては、手縫い群は3例(吻合部狭窄、胃排泄遅延、術後出血)、ステープラー群は4例(胃排泄遅延、膵液漏、出血、胆嚢炎)で有意差を認めなかった(P=0.53)。【結語】共通孔の閉鎖は手術時間を考慮すると、リニアステープラーで行うのがより低侵襲な手技であると考える。