演題
PLS-1-4
食道扁平上皮癌におけるtumor-initiating cell同定の試み |
(背景)近年、癌幹細胞の存在およびその治療抵抗性が注目されているが、食道扁平上皮癌幹細胞に関する報告は散見されるのみである。(目的)食道扁平上皮癌細胞株を用い、癌幹細胞分画を同定する。(結果)sphere formation assayにて食道扁平上皮癌細胞株T.Tn,TE1,TE2がsphereを形成した。このsphereを構成する細胞の自己複製能を確認、さらに抗癌剤感受性を検討したところCDDPに抵抗性を示した。以上の結果からsphere内に幹細胞特性を有する細胞が含まれると考えられ、全細胞とsphere構成細胞における陽性細胞の比率を検討したところ、細胞表面マーカーであるCD24,44,90,133,EpCAMほぼ同程度か低率であった。機能的マーカーであるALDHについて同様に検討したところ、sphere構成細胞における陽性細胞の比率が上昇しており、有用である可能性が示唆された。