演題

DB-18-2

全麻下腹腔鏡手術

[演者] 早川 哲史:1
[著者] 早川 俊輔:1, 山本 稔:1, 近藤 靖浩:1, 野々山 敬介:1, 渡部 かをり:1, 藤幡 士郎:1, 渡邊 貴洋:1, 安田 顕:1, 清水 保延:1, 田中 守嗣:1
1:刈谷豊田総合病院外科

刈谷豊田総合病院では、2004年に腹腔鏡下虫垂切除術(Laparoscopic Appendectomy:以下LA)を導入し、2014年3月末までの10年間に1309例のLAを施行した。2004年開始当初は手術部、麻酔科、外科スタッフ共に急性腹症に対する腹腔鏡下手術体制が整っていなかった。JSES技術認定取得医指導により段階的に適応を拡大し、2004年の導入時は虫垂切除術118例中57例(48%)にLAを施行した。2007年以後はほぼ全症例がLAの適応となり、1070例中16例(1.5%)に開腹手術が行われた。開腹手術症例は患者希望2例、妊娠2例、全身麻酔不可2例、全身状態により気腹不可5例、高度イレウス5例であった。手術時の指導体制は、導入当初はJSES技術認定取得医が可能な限り手術に立ち会う体制を取り、少なくとも消化器外科専門医が手術指導を行いながら適応を拡大した。JSES技術認定取得医を現在までに8名を輩出しているが、技術認定取得医の増加により現在では安定した手術成績の基で後期研修医が安全に手術を執刀している。2004年導入年度の57例と2013年度の174例を比較した。年齢、手術時間、術後在院日数、出血量、開腹移行率はそれぞれ34.3:32.2才、73.2:83.0分、4.56:3.78日、37.7:9.9g、12.3:1.1%であり、出血量と開腹移行率が有意に低下していた。さらに2011年からInterval Appendectomy(以下IA)を段階的に導入した。2011年10月から2013年4月の1年7か月の期間の腫瘤形成性虫垂炎21例のうち、IAを完遂できたのは8例であった。IA完遂症例の手術成績は平均術後在院日数が4.0日、平均手術時間93.8分、研修医執刀は6例であった。高度炎症症例もIAを用いた治療戦略の導入により、研修医執刀でも比較的良好な成績が得られている。今回当院における10年間の経験を詳細に検討し、一般臨床病院における腹腔鏡下虫垂切除術の有用性と有益性の解析を行い、腹腔鏡手術手技の教育的な側面も加えて報告する。
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