演題

DB-18-1

腰麻下開腹手術

[演者] 高山 祐一:1
[著者] 磯谷 正敏:1, 原田 徹:1, 金岡 祐次:1, 亀井 桂太郎:1, 前田 敦行:1, 深見 保之:1, 尾上 俊介:1
1:大垣市民病院外科

【はじめに】腹腔鏡下手術の導入に伴い、急性虫垂炎の治療も腹腔鏡下虫垂切除、Interval appendectomyなど多様化している。当院では、急性虫垂炎と診断した場合、昼夜を問わず緊急開腹手術を基本方針とし、主に初期研修医(1年目、2年目研修医)、若手外科医(後期研修医)が執刀してきた。今回当院での開腹手術による治療成績を報告し、その有用性を論じる。【治療方針】術者基準は1年目研修医は外科ローテーション3週目に上級医から口頭試問を受け、合格したのち執刀する機会が与えられる。前立ちは主に卒後4年目の外科医が行う。術後管理はクリニカルパスを用いて行い、術後在院日数はドレーンなしの場合は6日、ありの場合は10日とした。【対象】2006年1月から2014年8月までに急性虫垂炎の診断で手術を施行した1577例を対象とした。【結果】1)患者背景:平均年齢は35.5歳(4-99歳)、男性886例(56.2%)、女性691例(43.8%)。2)手術成績:手術開始時間帯(日勤/準夜/深夜)は714例/634例/229例で時間外に863例(54.7%)施行された。術者:初期研修医/若手外科医/上級外科医は943例(59.8%)/573例(36.3%)/61例(3.9%)。平均手術時間(分):60.4±29.7、平均出血量(g):26.2±85.2。術式(虫垂切除/回盲部切除):1534例(97.3%)/43例(2.7%)。3)術後成績:術後合併症は95例(6.0%)に認め,SSIが最も多く77例(4.9%)(切開創54例、臓器・体腔23例)、腸閉塞9例(0.6%)、消化管瘻6例(0.4%)、腹腔内出血1例(0.1%)であった。晩期合併症としての腸閉塞は9例(0.6%)であった。在院死亡は脳出血の1例(0.1%)であった。平均術後在院日数6.7±3.9日であった。4)コスト:手術材料は主に糸のみであり、電気メス代を含めて約3000円であった。【考察】当院では2008年より腹腔鏡手術を導入し、手技的には腹腔鏡手術は十分可能と考える。しかし「外科はアッペに始まりアッペに終わる。」と言われるように若手外科医の開腹手術の鍛錬の場として、また研修医教育の一環として開腹で虫垂切除術を行っている。そして患者は症状を有するために緊急で行うことを基本方針としている。手術点数では腹腔鏡手術は開腹手術よりも高いが、コストがかかるために収益では開腹手術のほうが優れていると報告されている。【結語】半数以上の症例を時間外に施行し、9割以上の症例を初期研修医、若手外科医が執刀したが、安全に施行可能であった。開腹手術は教育面、コスト面において有用と考える。
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